法定調書合計表とは?その種類や記入方法まとめ

法定調書合計表をイメージする画像 起業家の基礎知識

給与を支払っている事業者は、源泉徴収票などの法定調書を税務署に提出する時に、「(給与所得の源泉徴収票等の)法定調書合計表」も一緒に提出しなければいけません。毎年10月になると年末調整関係の書類が税務署から送付されてきますが、その中に、「(給与所得の源泉徴収票等の)法定調書合計表」が一緒に封入されている場合があります。

この法定調書合計表とはどのような書類で、どのような種類があって、どのように記入すればよいのか、詳しく説明します。

 

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1.法定調書合計表とは

法定調書とは、所得税法、相続税法、租税特別措置法、内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律、の規定において、税務署への提出が義務づけられている資料のことを言います。

法定調書は全てで59種類もありますが、その中には税務署に提出する書類である源泉徴収票や支払調書なども含まれています。そして、法定調書合計表とは、全59種類の法定調書の中で、作成した法定調書を種類別に集計して記載する書類のことです。法定調書合計表は法定調書を税務署に提出する時に一緒に提出します。

そして、法定調書合計表は、法定調書の種類別に、延べ人数と支払金額、源泉徴収税額、などの総合計額を記載して、そのうち税務署へ提出する分の合計金額を記載する、という様式です。つまり、法定調書は全てを提出する必要はなく、提出する範囲が定められているのです。

「給与所得の源泉徴収票」の場合は、年末調整をした人・しない人、役員・役員以外、といった区分別に、支払金額が一定の金額以上、などのように、詳細に範囲が規定されています。したがって、税務署で配っている作成の手引きなどをしっかりと確認する必要があります。

(参考 :法定調書合計表の様式 国税庁HPより「給与所得の源泉徴収票の法定調書合計表」の見本、https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/hotei/000601/pdf/07-2.pdf

 

2.法定調書の種類

法定調書合計表で取り纏めが必要な6種類の法定調書は以下の通りです。

法定調書合計表で取り纏める法定調書

(1)給与所得の源泉徴収票

(2)退職所得の源泉徴収票

(3)報酬、料金、契約金および賞金の支払調書

(4)不動産の使用料等の支払調書

(5)不動産等の譲受けの対価の支払調書

(6)不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書

(1)給与所得の源泉徴収票

給料や賞与などの給与所得に該当する支払いを行う場合に、従業員に対して1年間に支払う給与総額、源泉徴収税額や社会保険料控除などの所得控除、といった情報を記載する書類です。一般的には、源泉徴収票の集計作業の負担が一番重いと考えられます。

なお、年末調整を行った一般の従業員の場合は、支払総額が500万円を超過する場合など、提出範囲の設定がが複雑になっているので留意が必要です。

(2)退職所得の源泉徴収票

退職金などの退職所得の支払いを行う場合には、その退職者に対して支給した退職手当などの金額や退職所得控除額(在職年数に対応した控除)、などの情報を記載する書類です。また、会社の役員に対して支払う退職手当なども提出範囲です。

(3)報酬、料金、契約金および賞金の支払調書

原稿料・講演料、弁護士報酬・税理士報酬、などのように、源泉徴収の対象となる報酬などの支払いをする場合に、その人に対して支払った1年間の報酬の総額や源泉徴収税額などを記載する書類です。

原則として、年間5万円を超えるような報酬が提出範囲となります。ただし、外交員報酬や馬主が受け取る競馬の賞金などのように金額が異なるものがあるので、確認が必要です。

(4)不動産の使用料等の支払調書

不動産の賃借料を支払った場合などに作成する法定調書です。建物の家賃、借地の地代、権利金、更新料、などが対象になります。この法定調書を提出する必要があるのは、法人、あるいは一定の不動産業者である個人に限られています。1年間の使用料の支払いが15万円を超える場合は提出範囲となります。

(5)不動産等の譲受けの対価の支払調書

(4)は不動産など等を借りる場合が対象でしたが、ここでは不動産等の譲受を行った場合に作成される支払調書です。なお、譲受の際に斡旋手数料を支払った場合には、「斡旋をした者」欄に氏名を記載すれば、次の「斡旋手数料の支払調書」の提出は省略可能です。

この法定調書は、法人あるいは一定の不動産業者である個人だけ、が提出の必要があります。また、1年間の支払金額が100万円を超える場合が提出範囲となります。

(6)不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書

不動産などの売買や貸付けの斡旋手数料を支払った場合に作成する支払調書です。(5)で前述したように、「不動産等の譲受けの対価の支払調書」の「斡旋をした者」欄に氏名を記入することで、この支払調書の提出は省略が可能です。

この法定調書は、法人あるいは一定の不動産業者である個人だけ、が提出の必要があります。また、1年間の支払金額が15万円を超える場合が提出範囲となります。

 

3.法定調書合計表の記入方法と留意点

法定調書合計表は、前述した6種類の法定調書の、給与所得の源泉徴収票合計表、退職所得の源泉徴収票合計表、報酬、料金、契約金および賞金の支払調書合計表、不動産の使用料等の支払調書合計表、不動産等の譲受けの対価の支払調書合計表、不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書合計表、が1枚の用紙に収まっています。

法定調書合計表の記入方法は以下の通りです。(参考:法定調書合計表の様式 国税庁HPより「給与所得の源泉徴収票の法定調書合計表」の見本、https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/hotei/000601/pdf/07-2.pdf

(1)基本情報を記入

提出者の住所(所在地)、氏名(名称)、調書の提出区分、などを記入します。「調書の提出区分」は法定調書の種類別に右の枠外にある2桁のコードを記入します(電子=14、FD=15、MO=16、CD=17、DVD=18、書面=30、その他=99)。

(2)「給与所得の源泉徴収票合計表」を記入

A「俸給、給与、賞与等の総額」の欄は、「給与所得の源泉徴収票」を税務署に提出の可否に関わらず、年内に中途退職者する予定の人も含む全受給者についての記入が必要です。また、「人員」欄には給与等の支払を受けた実際の実人数を記載します(丙欄適用の人員は含まず)。

次いで、「左のうち、源泉徴収税額のない者」欄には、「給与所得の源泉徴収票」の「源泉徴収税額」欄の税額が「0」の人数を記載します。「支払金額」及び「源泉徴収税額」欄を記入する場合は、年内の中途就職者が入社前に他の支払者から支払いを受けた給与などの金額や徴収された源泉徴収税額は含めないので注意が必要です。

B「源泉徴収票を提出するもの」の欄には、「500万円以上の給与を支払った社員数」「給与等の支払金額が150万円以上の役員数」の人数、支払金額、源泉徴収税額、の合計を記入します。

(3)「退職所得の源泉徴収票合計表」を記入

A「退職手当等の総額」に退職手当金などの支払を受ける全受給者について記載します。そして、「報酬、料金、契約金および賞金の支払調書合計表」を記入します。前述したように、報酬や料金区分に応じて各欄と総計を記載します。

・「源泉徴収票を提出するもの」には「500万円以上の給与を支払った社員数」「給与等の支払金額が150万円以上の役員数」に当てはまる人数、支払金額、源泉徴収税額、の合計を記入します。

なお、法定調書合計表への記入を間違えてしまった場合には、二重線で抹消して書き直す、ことで訂正可能となっています。また、訂正印を押すと書類が読みづらくなるので、不必要な場合が一般的ですが、気になる場合は税務署に確認してみましょう。

 

まとめ

法定調書合計表とは、法定調書の内容を一枚に集約した税務署への提出書類のことで、給与などを支払っている事業者(含む、個人事業主)には提出が義務付けられている書類です。国税庁のホームページなどに詳しい記載や提出の方法が掲載されているので、きちんと確認しておきましょう。