会社が負担する社会保険料を削減するにはどうしたらいい?

 

中小企業経営者の方の場合、従業員や自分自身の社会保険料を負担に感じている…という方も多いかもしれません。

従業員を雇う場合、支払うお給料の金額に応じて健康保険料や厚生年金保険料、労災保険料や雇用保険料といった社会保険料がかかります。

今回はこれらの社会保険料を削減する具体的な方法について解説させていただきますので、従業員の人件費負担が大きくなって困っている…という経営者の方は参考にして見てくださいね。

経営者も社会保険に加入する必要がある?

経営者自身も病気や怪我、老後に備えて社会保険に加入する必要があります。

経営者の場合、運営している企業が個人事業であるか、法人企業であるかによってどの社会保険に加入するかが決まります。

個人事業主の方の場合には国民健康保険や国民年金、法人企業の役員となっている方の場合は健康保険と厚生年金に加入することになります。

実際には、最初は個人事業主として国民健康保険と国民年金に加入し、その後事業規模の拡大に応じて法人化を行うのと同じタイミングで、経営者の社会保険も健康保険と厚生年金に切り替えるというパターンが多いです。

・法人化によって社会保険料はどう変わる?

個人事業主として国民健康保険と国民年金に加入している場合、保険料負担は小さい代わりに保障も少ない…という状態になっていることが考えられます。

国民健康保険や国民年金は保険料の年間の限度額も低く設定されているため、保険料負担は小さいものの、老後にもらえる金額も年額84万円程度が上限額になります(2017年の国民健康保険料の年間の限度額は東京23区で89万円、国民年金保険料は19万円程度が上限です)

法人化によって健康保険と厚生年金に加入することになると、役員報酬の金額に基づいて保険料を計算することになりますから、国民健康保険や国民年金に加入していた時と比べると保険料の負担は大きくなるのが普通です。

ただし、その分老後ににもらえる年金額も多くなりますから、法人化をした後には健康保険、厚生年金に切り替える経営者がほとんどです。

・健康保険料や厚生年金保険料の金額はどうやって計算する?

一定額以上の収入がある人の場合、定額で徴収される国民健康保険料や国民年金保険料とは違い、健康保険料や厚生年金保険料は以下の計算式で計算します。

4月〜6月の役員報酬平均額×保険料率

保険料率は毎年改定され、平成29年4月以降は健康保険で9.91%(介護保険の負担がある40歳〜64歳の方は11.56%)、厚生年金で18.182%です。

例えば、毎月50万円の役員報酬をとっているという方の場合、健康保険料は5万円程度、厚生年金保険料は月額9万円程度を負担する必要があります(会社負担額と合わせた金額です)

役員報酬の金額は毎年株主総会という形(中小企業の場合は議事録作成のみとなることも多いですが)で決めますが、その際には社会保険料の負担がどのぐらいになるのか?ということも考慮しておかなくてはなりません。

・常勤役員と非常勤役員の違い

オーナー企業の場合、家族等を役員にして役員報酬をしているというケースも多いと思います。

社長がプライベートで必要な生活費について、所得税の負担を抑えるために自分と奥さんの取り分に分けて会社から支給しているという場合も多いですよね。

しかし、家族従業員に対して一定額以上の役員報酬を支給すると社会保険料の負担もしなくてはなりませんから、場合によってはかなり大きな保険料負担となるケースがあります。

そのような場合には常勤役員となっている人を非常勤役員に切り替えるのも一つの手です。

非常勤役員は社会保険に加入する義務がありませんので、社会保険料の負担削減につなげることができるためです(非常勤役員に切り替えたあとは負担の小さい国民健康保険と国民年金に加入することになります)

なお、常勤役員から非常勤役員に変更する際には社会保険事務所に対して資格喪失届けという書類を提出する必要があります。

 

従業員の社会保険料を削減するには?

社会保険料の金額は4月〜6月の給与額で1年分が決まるのが原則ですから、この期間中は賃金支給額を調整することで社会保険料の負担額を小さくできる可能性があります。

そのため、給与の改定(昇給など)のルールを作るときには7月以降を一つのタイミングにするのが良いでしょう。

残業時間等についても4月〜6月中は減らすことでお給料から天引きする保険料を小さくできることを従業員に説明した上で、調整を行うようにすると良いでしょう。

 

まとめ

以上、中小企業経営者の方向けに、社会保険料を削減するための具体的なポイントについて解説させていただきました。

社長個人の老後資金を確保し、従業員に安心して働いてもらうために社会保険に加入を行うことは大切なことですが、人件費としての負担が大きくなることも知っておかなくてはなりません。

社会保険料の負担は本文で解説させていただいたような方法によってある程度は削減することが可能になりますから、検討をしてみると良いでしょう。

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