PR

経営者必見!資金繰り表の作り方をわかりやすく解説!

財務改善

中小企業の経営者の方や個人事業主の方の悩みとして多いのが資金繰りについての悩みだと思います。

ですが、実際には経営者の方の頭の中で資金繰りをコントロールしているというケースもあると思いますが、それでは正確には把握できずに取り返しのつかない失敗をしてしまうこともあるかもしれません。では、実際にどのようにして資金繰りを把握し、解決していくのがいいのでしょうか。

その答えの一つとして、資金繰り表の作成があります。

今回は、そんな資金繰り表を実際どのように作成すればいいのかということについて解説していきます。

 

 

資金繰り表はなぜ必要なのか?

そもそもなぜ資金繰り表が必要となってくるのかということについて先に述べておきたいと思います。

特に中小企業や個人事業主の場合、事業を運営していくうえで最も重要なことは資金不足を起こさないということです。取引先への支払いが滞ると仕入ができなかったり人手を廻してもらえなくなったりと、仕事をできない状況に陥ってしまいますし、借入の返済が滞ると金融機関からの信用を失い新たな融資はもちろん、現状の借り入れについても貸し剥がしをされる場合もあります。また、人件費の支払いが滞る場合でも労働をしてもらえない状況になり事業が成り立たなくなってしまいます。このように、支払いを滞りなく行うことが事業を継続させる上で最も重要なことの一つなのです。逆にいうと、赤字を出したとしても支払さえ滞りなく行えていれば経営を続けていくことはできます。

上記のような支払いができないなどの状況にならないようにするために、未来(基本的には近未来)の資金の入金と支払いを管理し、必要に応じて改善策を講じることを資金繰りと言い、その資金繰りを見える化させるために資金繰り表が必要になります。

冒頭で書いた通り、経営者の頭の中で資金繰りを計算しているという場合、抜け漏れが発生する可能性もありますし、正しく計算されているかどうかも分かりません。一つ一つの入金予定、支払予定を正確に把握するためにも、資金繰り表が必要になってくるということです。

 

資金繰り表で抑えるべき点

それでは、資金繰り表を作成する上で必ず押さえるべき点について解説してきます。

難しい要素は全くないので、一つ一つの手順を抑えていってください。

① 現状の資金残高を把握する

まずは、今現状で使えるお金はいくらあるのかを把握します。

重要なのは、「今現状で使えるお金」ということなので、すぐに解約できない定期預金などは計算に入れませんし、近い将来的に入ってくる予定の売掛金なども計算にはいれません。

あくまでも今現在で資金化されている資金の合計を算出しておきます。

基本的には、現金と普通預金、当座預金の合計になってくると思います。

② 入金予定の金額を把握する

続いて、①の計算に含めなかった入金予定額を算出します。

例えば、先月末に得意先に請求した売上が当月末日に入金されるなど、いついくら入金になるのかを現状わかっている範囲ですべて把握します。すべての入金予定を把握しますので、例えば追加での融資を受けることが決まっているなどの場合もこの項目で把握するようにします。

③ 支出予定の金額を把握する

続いて、②と同様に支出予定額を算出します。

取引先への支払い、人件費、税金、諸経費の支払い、借入金の返済などすべての項目の支払いを把握するようにします。

自動車や機械の購入など設備資金の支払いがある場合でも忘れないように把握してください。

①~③までをすべて把握したら、あとは時系列に並る、一定期間で区切って把握するなどして資金が不足しないかどうかを把握します。

 

資金繰り表の基本形

では、その把握の仕方について、どのような形式で資金繰り表を作成するのかを解説していきます。基本的に作成するソフトはエクセルが一番適していると思います。

日繰り表

1日ごとに入金と支払い、資金残高を把握していくのが日繰り表になります。

フォーマットとしては、現金出納帳のような形で、左から日付、入金額、支払額、残高と並ぶ形で毎日の資金繰りを把握します。

このフォーマットは、資金繰りの仕組みが簡単なので、簡単に把握することができるというメリットがあります。また、1日ごとに細かく把握するので、より明確に資金不足を把握することもできます。一方、極めて短期的な視点での資金繰り表になるので、資金不足を把握するタイミングが遅くなる可能性があり、対策を打ちにくくなる可能性があります。

月次資金繰り表

月ごとの資金繰りを数か月先まで把握するための表になります。

まず、当月の預金残高を当月の列の一番上の方に入力します。

そして、その下に入金を項目ごと(売上、雑収入、借入金入金など)にわけて月ごとに把握し入力します。

そしてその下に、支払いを項目ごと(取引先、人件費、税金、諸経費、買い入れ金返済など)にわけて月ごとに把握し入力します。

そして、月ごとの入金合計から支払合計を差し引いた額が、その月の収支ということになり、その月の月初の資金残高と月の収支を足すとその月の資金残高が算出されます。そしてその資金残高が良く付の月初の預金残高になるという流れになります。

この資金繰り表は、数か月先の資金繰り予測が把握できるため、対策を早めに打つことができるというメリットがあります。また、数か月分の資金繰りを一覧で見ることができるため、会社の資金繰りの特徴や固定的な支払いも把握しやすくなり、見える化させることができます。

ただ、月ごとの資金繰りのため、基本的に月末に資金が足りるかどうかしか把握できないので、その月の間の資金の流れによっては資金不足が起こる可能性もありますので、それは上記の日繰り表でなければ把握できません。

また、数か月先の予測は利益計画と連動することになるので、売上が見込みより少なくなってしまったり、経費が見込みより多くなってしまったりした場合は、資金繰りの予測にももちろん影響が出るので、当初の予定からみなす必要性が出てきます。

 

いかがでしたか?

実際に自身で作成することでより資金繰りが理解できると思いますし、それぞれの会社に合った資金繰り表に改善していくこともできると思いますので、ぜひ作成してみてください。