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法人ネット銀行の選び方と開設の流れ GMOあおぞら・住信SBIを比較【経理DX】

業務改善

ネット銀行って便利そうだけど、法人の場合はどうやって開設するのか分からない」
そんな声を経営者や経理担当の方からよく聞きます。

経理業務の効率化やDXが進むなかで、ネット銀行の活用は欠かせない存在になってきました。
ただ、法人向けのネット銀行は個人の口座とは違い、比較や選び方から開設手続き、日々の運用まで実務的な理解が求められます。

この記事では、法人ネット銀行の開設を検討している中小企業の方に向けて、選び方のポイントや開設手順、GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行の比較などを実務目線で分かりやすく解説していきます。

1.なぜ今、法人にネット銀行が必要なのか

住信SBIネット銀行公式ページはこちら

(1)経理DXの流れと銀行選びの変化

近年、請求書の電子化やクラウド会計ソフトの普及が進んでいます。
経理業務は手作業から自動化へと大きく変わり、銀行口座に求められる機能も変化してきました。

従来の銀行では対応が難しかった「API連携」「リアルタイム通知」「オンライン振込の承認」などが、ネット銀行では標準機能として利用できます。
こうした変化により、銀行選びが経理業務全体の効率に直結するようになっています。

中小企業にとってネット銀行の導入は単なる利便性の向上にとどまりません。
人手不足のバックオフィスでも時間とコストを抑えて正確な経理を実現できる仕組みとして注目されています。

  • 入出金情報が自動でクラウド会計に連携される
  • 通帳記帳が不要になり、明細はいつでもオンライン確認
  • APIによる資金管理の自動化が可能になる

こうした背景をふまえると、経理DXの第一歩としてネット銀行を活用するのは自然な選択といえます。

(2)ネット銀行を利用するメリットとリスク

ネット銀行の活用には多くのメリットがあります。
特に中小企業にとっては、業務効率とコスト削減の両立を目指せる点が魅力です。

  • 口座開設や振込がほぼすべてオンラインで完結
  • 他の金融機関に比べて振込手数料が割安なことが多い
  • 会計ソフトや業務アプリとの連携がしやすい

ただし、万能ではありません。
運用にあたっては以下のような注意点もあります。

  • 現金の入出金に制限がある(ATM手数料や利用回数)
  • 対面サポートがなく、チャットやメール対応が中心
  • 社内でのセキュリティ対策がより重要になる
銀行を変えるのではなく、経理の仕組みを変えるための選択肢と捉えるのがポイントです。

ネット銀行は「便利そうだから使ってみる」というよりも、自社の経理フローやリソースに合ったかたちで活用することが大切です。
次章では、実際に法人としてネット銀行を開設する方法を具体的に見ていきましょう。

 

2.法人ネット銀行の開設方法

GMOあおぞらネット銀行法人口座

GMOあおぞらネット銀行口座開設はこちら 

(1)口座開設までの流れ(一般的な実務ステップ)

法人がネット銀行の口座を開設する際は、事前に流れを把握しておくとスムーズです。
ここでは一般的なステップを紹介します。

  • ステップ1:利用する銀行を選定
  • ステップ2:必要書類の準備
  • ステップ3:オンライン申込フォームから申し込み
  • ステップ4:審査(数日から1週間程度)
  • ステップ5:口座開設完了通知を受領
  • ステップ6:初期設定と利用開始

手続きの大半はオンラインで完結します。
郵送や対面でのやり取りは不要なことが多く、従来の銀行よりも開設までの時間が短く済むケースがほとんどです。

銀行によっては、開設後すぐにインターネットバンキングのIDが発行され、入出金や振込もその日から利用可能です。
ただし、振込限度額やユーザー権限の初期設定など、最初に確認しておきたい項目もあります。

(2)必要書類と審査のポイント

ネット銀行の口座開設に必要な書類は、おおむね以下の通りです。
銀行によっては、これらの書類の提出が不要になるケースがありますので申し込む際には確認しておきましょう。

  • 履歴事項全部証明書(登記簿謄本)
  • 印鑑証明書(代表者または法人)
  • 本人確認書類(運転免許証など)
  • 事業内容が分かる資料(ホームページ、パンフレットなど)

これらはスキャンデータやスマートフォンで撮影した画像で提出できることが多く、PDFやJPEG形式でのアップロードに対応しています。

審査では「事業実態が確認できるか」が重視されます。
とくに以下のような点がチェックされやすいポイントです。

  • 会社のホームページが存在しているか
  • 登記からの経過期間(設立直後は慎重に見られやすい)
  • バーチャルオフィスやレンタル住所の使用有無
  • 金融機関として取り扱いが難しい業種でないか
新設法人の場合は、事業計画や契約書などの補足資料を準備しておくとスムーズに進みます。
ネット銀行は利便性が高い一方で、実態のない法人や詐欺的取引への警戒も強まっています。
そのため、法人の信頼性を示す資料を整えておくことが、開設成功のカギになると言えるでしょう。

3.主要ネット銀行の比較(GMOあおぞら vs 住信SBI)

法人向けのネット銀行も選択肢が増えてきました。
「どこがいいのか分からない」と迷うのも無理はありません。

そこで本記事では、次のような視点を重視し、GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行の2社に絞ってご紹介します。

  • 法人向け機能が充実しており、実務利用の評価が高い
  • クラウド会計やAPIなど、経理DXと相性の良い設計
  • 開設実績が多く、中小企業の利用例が豊富

どちらも「使える」銀行であることに違いはありませんが、実務での使い勝手やコスト面には明確な違いがあります。
以下の比較表で、機能やサービスの違いを整理してみましょう。

(1)機能・コスト・サポート体制を徹底比較

※以下の比較は2025年10月時点の公式情報をもとに作成しています。サービス内容は変更の可能性があります。

比較項目 GMOあおぞらネット銀行 住信SBIネット銀行
主な特徴 低コスト、API連携充実(自動化◎)、最短即日開設 総合振込や優遇制度が充実、法人実績が豊富
口座維持費 無料 無料
振込手数料(同行宛) 無料 無料(NEOBANK間即時決済など)
振込手数料(他行宛) 145円/件(初回20件無料などの特典あり) 優遇条件で無料回数あり、通常145円/件
API連携 口座情報API、Webhookなど豊富 総合振込API、外部サービスとの連携実績豊富
入出金通知機能 即時通知に対応(Webhook) APIや決済通知機能あり
口座開設のしやすさ 条件を満たせば即日開設も可能 審査に数日かかる場合がある
サポート体制 オンライン(チャット・メール中心) 法人向け優遇制度、専用窓口あり
比較表を見て、どちらが自社にあっているか確認できましたか?
まずは「自社の業務フローに合うかどうか」が判断の出発点です。
月間の振込件数、クラウド会計との連携可否、資金移動の頻度や担当者数など、実際の運用を想定して選ぶことがポイントです。
  • GMOあおぞらネット銀行
    スピードとコストを重視する企業におすすめです。振込手数料が明快で、条件を満たせば即日開設も可能。会計ソフトとの連携もシンプルで、業務自動化を急ぎたい企業と相性が良好です。
  • 住信SBIネット銀行
    安定運用や機能性を求める企業に向いています。総合振込やAPI連携、優遇プログラムの充実度が高く、運用の幅が広い設計です。専用サポート窓口もあり、中長期で安心して使えます。

 

4.実務での活用シーンと注意点

(1)クラウド会計との連携で仕訳・確認が自動化

ネット銀行の活用で最も効果が出やすいのが、クラウド会計ソフトとの連携です。
GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行も、マネーフォワードクラウド会計弥生会計 Nextなど、主要なクラウド会計ソフトと連携が可能です。

連携設定を済ませておくことで、毎日の入出金情報が自動で同期され、仕訳や明細チェックがスムーズになります。
手入力の手間を省けるだけでなく、ヒューマンエラーの防止や月次処理のスピードアップにもつながるのです。

  • 入出金情報が自動取り込みされるため、手作業が不要に
  • 仕訳提案や推測機能と組み合わせて、入力ミスを削減
  • 月次決算や試算表の作成が短時間で完了する

(2)振込業務の省力化と内部統制への対応

ネット銀行を使うことで、振込業務そのものも効率化できます。
振込予約や定期送金の設定が可能で、都度の手続きが不要になります。

また、利用者ごとに操作権限を分けられるため、社内のチェック体制づくりにも対応可能です。
たとえば、入力と承認を別の担当者に設定することで、振込ミスや不正防止にもつながります。

  • 経理担当が作成、上長が承認という2段階操作が可能
  • スマートフォンからの承認もでき、外出先でも対応可
  • 振込ログが残るため、事後の確認や監査対応もしやすい

(3)便利さの裏にあるリスクと注意点

ネット銀行の導入には多くのメリットがありますが、使い方によってはリスクも伴います。
特に注意したいのはセキュリティと操作ミスです。

たとえば、ログインIDやパスワードの使い回し、個人用端末での操作などは、不正アクセスや情報漏洩のリスクを高めます。
また、操作画面が使いやすい分、振込先や金額を間違えたまま送信してしまうと、取り消しが難しいケースもあります。

  • 社内ルールを決めずに運用すると、属人化やミスの原因に
  • ID・パスワードの管理を徹底する必要がある
  • 操作履歴のチェックや、定期的なログ監査の仕組みも重要
ネット銀行を「便利だから使う」だけでなく、「どう使うか」を社内で共有し、ルール化することが経理DXの第一歩です。

5.どの銀行を選ぶべきか?実務目線の判断基準

(1)企業の規模や業種で変わる“向き不向き”

GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行は、どちらも優れたネット銀行ですが、企業の規模や業種によって向き不向きがあります。

たとえば、次のような傾向が見られます。

実際には「どの機能を重視するか」「開設スピードを優先するか」「振込件数や頻度はどれくらいか」など、自社の実情に照らして判断する必要があります。

(2)開設前に確認したいチェックポイント

口座を申し込む前に、次のようなポイントを整理しておくと、銀行選びや開設手続きがスムーズに進みます。

  • クラウド会計との連携対象に、使っているソフトが含まれているか
  • 月間の振込件数や金額に対して、手数料の影響は大きいか
  • 複数担当者による承認フローが必要か、権限分離はできるか
  • サポート方法(チャット・電話)や受付時間帯に不安はないか
  • 開設時に求められる書類や補足資料は準備できているか
どちらの銀行にも強みがあるので、比較のポイントを明確にしておくと選びやすくなりますよ。
特に、「費用」「スピード」「機能性」のうち、何を優先したいかをまず決めておくとスムーズです。

6.まとめ:経理DXを見据えたネット銀行活用のすすめ

経理DXを進めるうえで、ネット銀行の導入はもはや選択肢のひとつではなく、業務全体を見直す起点になる存在です。
単に通帳を減らすだけでなく、振込や資金管理の効率化、会計ソフトとの連携、内部統制への対応など、バックオフィス全体の質を底上げする役割を担います。

特に、GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行は、法人向けに求められる機能がしっかり備わっており、それぞれ違った強みがあります。

どちらを選ぶにしても、まずは自社の経理業務や利用中のシステム、振込の量や頻度などを棚卸ししてみることが第一歩です。
そこが明確になれば、「どの銀行が自社にフィットするか」も自ずと見えてきます。

まだネット銀行を導入していない企業も、「最初の一口座」を開設することで大きく業務が変わる可能性があります。
この機会に、ネット銀行を経理DXの足がかりとして活用してみてはいかがでしょうか。

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