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キャッシュレス決済の可能性とは? 事例をもとに徹底解説

キャッシュレス決済をイメージする画像 業務改善

キャッシュレス決済とは、簡単に言えば、「現金以外の方法を用いてお金を支払うこと」です。商品やサービスの購入代金をクレジットカードを利用して支払ったり、SuicaPasmoなどの交通系のICカードを使ってJRや地下鉄を利用したり、銀行口座から電気代や水道料金などの公共費用を引き落としたりしている、というような場合もキャッシュレス決済となります。

私たちの生活においては、実はかなり以前の段階からキャッシュレス決済は存在しています。生活の身近なシーンで利用されていることを私たちは知ってはいるのですが、昨今では新たな様々なキャッシュレス決済手段が拡大・普及してきている状況になっています。今後、キャッシュレス決済はどのように変化していくのでしょうか。また、キャッシュレス決済のメリットやデメリットなどについても詳しく説明します。

 

1.キャッシュレス決済とは

キャッシュレス決済とは、言葉の通り、現金(キャッシュ)を使わないで決済を行うことを意味しています。前述したように、これまでもクレジットカード決済や金融機関の口座引き落としなど、現金を介在しない決済方法は存在していましたし、多くの人に利用されていました。

ところが、ここにきてキャッシュレス決済に注目が集まっているのは、ひとつには経済産業省が「キャッシュレス・ビジョン」というものを策定・公表したこと、もうひとつには従来のキャッシュレス決済以外に様々なキャッシュレス決済の手段が登場してCMなどで大々的に宣伝を行ったことで世間の認知度が急激に上昇したこと、が挙げられます。

(1)経済産業省の「キャッシュレス・ビジョン」とは

日本においては、先ず「日本再興戦略』改訂 2014」において、キャッシュレス決済を普及・拡大させることにより、決済の利便性や効率性を向上させるという目標を掲げたことを契機として、「日本再興戦略 2016」においては、2020年に開催されるオリンピック・パラリンピック東京大会開催などを念頭に置きながら更なるキャッシュレス化の推進・深化を目指しています。

2017 年(平成 29 年)5月に公表された「FinTech(フィンテック) ビジョン」では、FinTech が付加価値を創出するために必要である決済記録の電子化のキーとなるのはキャッシュレス化を推し進める必要があることを指摘して、キャッシュレス決済の比率を政策指標として提示しながら、キャッシュレス決済促進のための問題点や対応方針を持続的に分析・検討していく必要があることを訴えていました。

そして、20176月に閣議決定された「未来投資戦略 2017」においては KPIKey Performance Indicator)として 10 年後(2027 年)までにはキャッシュレス決済の比率を 4 割程度まで引き上げることを目指す、としました。

(2)キャッシュレス決済を推進する背景は

前述したようにオリンピック・パラリンピックのような国際的なスポーツイベント開催に伴う多くの外国人が日本を訪れることが予想されている中で、インバウンド対策のひとつとして決済の利便性を向上するためにキャッシュレス決済の導入が急務であることが挙げられます。

日本国内で買い物をする際に、クレジットカードなどのキャッシュレス決済を利用すればいちいち日本円に両替する必要はありませんし、日本円に慣れていない外国人の方であってもストレスなく買い物をすることが可能です。

また、わが国においても少子高齢化の進展は大きな社会問題になっています。その結果、労働力人口が大きく減少して、多くの企業では労働力の確保を懸命に行っている状況です。そのような中において、決済の省力化・機械化を推進するためにはキャッシュレス決済方法の導入は大きな効率化が期待できる手段でしょう。

例えば、販売店舗でレジ要員が必要だった状態に対して、セルフレジでキャッシュレス支払い手段を中心にすれば、その分の人員を削減することが可能になります。また、小銭の取り扱いが難しくなっているお年寄りにとっても、プリペイド型の電子マネーを利用することで、煩わしさから解放されることになります。

つまり、インバウンド対応と少子高齢化対策の2点がキャッシュ決済推進の大きな要因と考えられるのです。

 

(3)キャッシュレス決済の種類

現在では多くのキャッシュレス決済の手段がありますが、決済のタイミングに注目するとおおきく3つの型に分類することが可能です。

①プリペイド方式

(前払い)

②リアルタイム決済方式

(即時払い)

③ポストペイ方式

(後払い)

サービス例

電子マネー

(流通系カードやSUICA・PASMOなどの交通系カード)

デビットカード

(VISAやMASTERなどの国際ブランド系、銀行系)

クレジットカード

(ICカードや磁気カードが主流、デビットカードと同様にVISAやMASTERなどが有名)

バーコード、QRコードド

特徴

利用する前に現金をカードにチャージしておく

リアルタイム取引(利用と同時に銀行口座から利用代金が引き落とされる

後払い(あらかじめ決まっている決済日に銀行口座から利用代金が引き落とされる)

①プリペイド方式

プリペイド方式とは、その名の通り、事前に一定の現金をカードにチャージしておいて利用する方法のことです。多くの方が知っていると思われるのは、JR東日本で使えるSUICA(スイカ)や営団地下鉄で利用可能なPASMO(パスモ)といった交通系のカードではないでしょうか。

現在では乗車運賃だけでなく、コンビニなどでの買い物にも使うことができるようになっており、利用範囲が格段に増えています。プリペイド方式のキャッシュレス決済における最大の特徴はカードにチャージされている金額以上の買い物はできない、という点にあります。

つまり、キャッシュカードのように、つい使い過ぎてしまうという心配はないのです。浪費しがちな人や毎月の利用金額を厳しく管理したい人にとっては打ってつけの決済方法かもしれません。その反面、高額の買い物をしたい時にはあらかじめたくさんの金額をチャージしなければなりません。

プリペイド方式を採用しているカードの場合は、いったんチャージした金額を現金で返金することが難しい場合が多く、もしカードを紛失してしまった場合、チャージ済みの金額を取り戻すのは困難かもしれません。したがって、必要以上の高額な金額をチャージすることは安全性の観点から避けた方が無難でしょう。

②リアルタイム決済方式

最近ではデビットカードのようにリアルタイム(購入時にデビットカードを使用すると「同時」に)で決済が行われる決済方法の利用も増えています。多くのデビットカードではVISA、MASTER、JCB、などの国際的なブランドと提携してカードの発行を行っています。

デビットカードの場合も、プリペイドカードと同様に、金融機関の残高以上に買い物をすることができないようになっているので、使い過ぎてしまうことがない、という利点があります。その反面、残高がなければ当然買い物ができないことにはなります。

プリペイドカードと異なるのは、もしデビットカードを紛失してしまった場合でも、デビットカードの発行元に連絡をしてすぐに利用停止の手続きを行うことが可能な点です。加えて、デビットカードの利用履歴は電子データで残っているので、家計簿を付ける時や確定申告の準備をする時などには便利です。

③ポストペイ方式

おそらく多くの方に馴染みがある方法がクレジットカード払いに代表される、ポストペイ方式(後払い)でしょう。商品やサービスの購入時にはクレジットカードを提示するだけで、何ら決済は行われる、後日決まった日に銀行口座から利用代金が引き落とされる、というキャッシュレス決済の方法です。

ポスペイ方式の最大の問題は目の前でお金が減るわけではないので、つい使い過ぎてしまう可能性がある、という点でしょう。自己管理がきちんとできない人にはあまりオススメができない決済手段ではあります。

 

2.キャッシュレス決済の現状と将来

「キャッシュレス決済に関する調査」のアンケート結果(URL:https://honote.macromill.com/report/20181113/20194月、株式会社マクロミル調べ、対象者:全国の20歳から69歳までの男女1,000人)を確認すると、キャッシュレス決済の状況に関して興味深いことがわかります。

このアンケートからは、普段の支払には現金を利用しているという人が約98%97.3%)も存在していることが確認できます。「現金」に次いでは、「クレジットカード」(75.1%)、「銀行振込・引落」(37.8%)、「交通系のICカード」(36.7%)、「流通系のICカード」(34.3%)、というキャッシュレス決済がランクインしています。

つまり、何らかのキャッシュレス決済を行っている人であっても現金は併用しており、完全にキャッシュレス決済に移行している人というのは限りなく少ない、と言うこともできるのではないでしょうか。日本の社会においては、まだ現金決済をしなければならない場所というものも存在しているので、現金決済をゼロにすることは相当難しいと感じます。

また、このアンケートにおいて目を惹く点はは、スマホによる決済を行っている人が約20%19.4%)もいることです。これは、クレジットカードや交通系・流通系のICカード、などとスマホのアプリを紐付ける「タッチ型」、あるいは「QRコード型」の決済方法が、非常に短い期間において急速にシェアを伸ばしている、ということを意味しているものと思われます。

キャッシュレス決済を利用する主な理由としては主にどのようなものが考えられるのでしょうか。クレジットカード、タッチ型決済、QRコード決済、に関しての前述したアンケート結果からは、「利用代金に応じてポイントが付与される」、「スピーディーに支払を済ますことができる」、「手軽に支払いをすることが可能」「小銭管理の煩わしさから解放される」、といった理由が挙げられています。これらの理由は、キャッシュレス決済のメリットを端的に表現していると言えるでしょう。

「進化し続けるテクノロジーが人々の生活を豊かにしていく」DXについてDXとは? 概要と推進するための手順を解説しますの記事をご覧ください。

 

3.キャッシュレス決済の普及による社会の変化

これまで以上に、キャッシュレス決済が普及・拡大していくことになると、私たちの生活には様々な大きな変化が発生することになると思われます。キャッシュレス決済が多くの人に利用されるようになると、「無駄が減る」、ということが一番分かりやすい変化だと考えられます。

普段、現金を使う機会が少なくなるので、大きく無駄が減ることになるでしょう。もちろん現金を使用することが無駄だと言っているわけではなく、現金を使う場合には実は色々なアクションを行っていることに気付いているでしょうか。

まず、現金を手に入れるためには金融機関などにお金を下ろしに行かなければいけません。具体的には、銀行やコンビニまで自動車や自転車、徒歩などで出かけていって、ATMに並んで現金を下ろして財布にしまう、というところまでのアクションを実行して初めて現金を使うことができているのです。

お金を下ろす場所(他の銀行のATMを利用する場合)や時間帯(急遽夜間に必要になった場合)によっては、余計な手数料がかかることも考えられます。そう考えると、現金を準備するという行為は結構面倒である、無駄が多い、ということがわかるのではないでしょうか。また小銭の利用に関しては、多くのお年寄りの方が面倒だと思っていることではないでしょうか。

身近な例で恐縮ですが70代の半ばを超えた母は、買い物に行った際に、レジで小銭を財布から探して取り出すのが面倒でいつも札を出してしまい、結果的におつりが硬貨ばかりになってしまい、財布の中が小銭ですぐに一杯になってしまう、と嘆いています。

そんな母にプリペイドの交通系カードの利用方法を教えてあげたところ、財布にある小銭の量が劇的に減った、とのことです。また、レストランや居酒屋などの飲食店において支払をする際にも、キャッシュレス決済を利用した場合には、あっという間に短時間で決済をすることができるようになります。

このような場面においても、財布の中から小銭を探してみたり、お釣りを受け取ったり、というような余計な時間や手間が生じることがなくなります。キャッシュレス決済を利用することで、お金のやり取りが効率化され、他のことに使うことができる時間が増えることになります。そこで新しく増えた時間の利用方法やコミュニケーション手段が発達していくことになるではないでしょうか。

また、キャッシュレス決済の拡大や普及で大きく変化すると思われるのは、まだまだ根強い現金信仰ではないでしょうか。現金信仰とは、「現金が最も安全で便利であり、現金を超えるような決済手段は存在しない」、と現金に絶対的な信頼を置いている考え方のことです。

上記のような考えを持っている人の考え方を変えるのは難しいと思うかもしれませんが、キャッシュレス決済の便利さや簡単さを実際に体験してもらい、納得してもらうことが必要かつ重要だと考えます。これまでは当人にとっては絶対的な存在であった「現金」を使う、といった生活から脱皮することになるので、それまで偏見や誤った先入観で満ちていたであろう独りよがりな常識が変化する可能性が考えられます。

このように、キャッシュレス決済の便利さを理解する人がいる一方で、それでもキャッシュレス決済に対しては抵抗を感じてしまうような人も一定数は必ずいると思われます。こうなると理屈ではなく、何となくよくわからない、スッキリしないという曖昧な理由による拒絶なので、時間をかけてキャッシュレス決済の有用性を説き続けるしかないと思われます。

特にスマホを使うキャッシュレス決済の手段を利用することに関してハードルが高いと感じている人が多いようです。このハードルの高さの理由は、スマホを紛失した際に悪用されるのが怖い、スマホ決済の準備が面倒、といったものが多くなっています。

そもそも高齢者でスマホを器用に使いこなせている人はそんなに多くはないと思われるかもしれませんが、少なくとも現在ではスマホのSNアプリを使いこなして日々の生活を潤いあるももにしている方々もたくさんおられますので、スマホの操作に対する拒否反応というよりは、普段のセキュリティを気にされている人が多い、という点が本質だと考えられます。

現在では、もしスマホを落としたり紛失してしまったりした場合でも、生態認証が設定されているスマホの機種も多く販売されており、本人以外が勝手に決済の承認をすることが難しい、といった仕組みも一般的になりつつあります。生態認証とは本人の指紋や虹彩などをスマホに登録することにより、本人以外の人が勝手に利用できなくなるような認証の仕組みのことを言います。

ただし、一部の電子マネーや決済アプリなどについては、通信回線が使えないような状態であっても利用することができるケースがあることも事実ではあるので、クレジットカードと連携しているキャッシュレス決済のアプリを利用しているような場合には、可及的速やかにカード会社に紛失したことを届け出て、カードの利用停止手続を行う、といった対応が必要になります。

また、キャッシュレス決済を利用するためには、その準備として、必要情報の入力などの面倒な手間が必要になることを嫌う人もいます。そういった手続きをせずにキャッシュレス決済を利用することは極めて難しいと言わざるをえません。ただし、実際に一度そういった必要な情報を入力さえしてしまえば、その作業以降は、便利で素早い処理が可能なキャッシュレス決済の恩恵を享受することができるのです。

前述したアンケートにおける「キャッシュレスの利用頻度」を見るとと、約50%の人が週に1度以上は何らかのキャッシュレス決済を使っていることが確認できます。やコンビニでは、日常的な買い物に比較的使われやすいSUICA(スイカ)やPASMO(パスモ)などの交通系のICカードの利用頻度が最も高くなっています。

また、QRコード決済の利用頻度に関しては、交通系のICカード、流通系のICカード、の3分の1くらいしか利用者はいないものの、週1回以上2人に1人が利用している(使用頻度は高い)ということも確認できます。

現金、クレジットカード、交通系のICカード、流通系のICカード、タッチ型決済、QRコード決済、の各決済手段における「支払方法を選ぶ際の金額」を調べたアンケート結果を見てみると、利用金額が5,000円を超過するようなやや高額の決済においてはクレジットカードが最もよく利用されていることが確認できます。

しかしながら、その一方で、1,000円未満の少額決済においては、現金、交通系のICカード、流通系のICカード、スマホを利用したタッチ型決済とQRコード決済、の利用頻度が高くなっているとが確認できます。ただし、流通系のICカードだけは1,000から5,000円未満での利用率が比較的高くなっていることが特徴的です。

1,000円未満の小額の決済については現金で支払う人が全体の6割を切る(56.6%)というアンケートの結果から推察すると、日常的に現金を使っているような人の場合でも、少額決済においては、何らかのキャッシュレス決済を利用している人が多い、ということが考えられます。これは、キャッシュレス決済が社会に実際に浸透しつつある有力な証拠である、と言うことが可能なのではないでしょうか。

様々なことに変化が起こる現代。場所に囚われない働き方もテレワークも浸透しています。テレワークについてテレワークの概要と導入に際して注意することを徹底解説しますの記事もご覧ください。

 

4.主なキャッシュレス決済の方法

(1)スマホ決済

スマホ決済とは、スマホさえあれば支払の決済することができるという手軽さに魅力がある決済方法です。現在では、スマホを端末にかざすだけで決済が完了してしまう「非接触型IC決済(NFC)タイプ」と呼ばれる方式と、スマホのQRコードを端末で読み取るだけで決済が完了してしまう「QRコード決済タイプ」の2種類におおきく分かれており、今後爆発的に普及が進んでいくことになると予想されています。以下の通り、主なスマホ決済について説明します。

➀PayPay(ペイペイ)

集中的にCMを投下して一気に話題となり、利用者も急激に増加したPayPayですが、ソフトバンクグループ株式会社、ソフトバンク株式会社及びヤフー株式会社の3社が共同で出資しているサービスです。PayPayで初めてスマホ決済というものに触れた人も多かったのではないでしょうか。

運営会社

PayPay株式会社

決済方法

PayPay残高(銀行口座、あるいはヤフーカードからチャージすることができます)

Yahoo!マネー

・クレジットカード

使用可能なお店(実店舗)

飲食店:上島珈琲店、松屋、かっぱ寿司、ピザーラ、山内農場、和民、など

大手コンビニ・チェーン:セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、など

家電量販:ビックカメラ、エディオン、ヤマダ電機、など

その他:マツモトキヨシ、ビッグエコー、眼鏡市場、など

使用可能なお店(オンライン)

Yahoo!ショッピング、ヤフオク、ロハコ(LOHACO

②メルペイ

大人気のフリマアプリである「メルカリ」と連携している決済アプリです。メルカリで売り上げた金額をそのまま実際の店舗での買物に使うことができます。もし、売上金がない、というような場合にも銀行の口座から手数料ゼロで簡単にチャージすることができます。「コード払い」や「iD」にも対応しているので、メルペイを使うことができるお店が全国で135万ヶ所もある、ということも大きな魅力となっています。

運営会社

株式会社メルペイ

決済方法

・バーコード

QRコード

iD

使用可能なお店(実店舗)

コンビニ:ファミリーマート、ローソン、セブンイレブン、など

家電量販店:ビックカメラ、コジマ、DCMグループ、など

飲食店:ガスト、すき家、かっぱ寿司、上島珈琲店、など

③楽天ペイ

楽天ペイとは、その言葉が表しているように、Eコマース・サイト、格安スマホ、銀行、証券、など様々なサービスを営んでいる楽天グループが運用している決済アプリの名称です。楽天ポイントカードが使えるお店ではない場合でも、楽天ペイに対応していれば、楽天ポイントを貯めることができるので、対応店舗が非常に多いことも楽天ペイの魅力となっています。

運営会社

楽天株式会社

決済方法

クレジットカードによる後払い

使用可能なお店(実店舗)

コンビニ:ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、など

アパレル:アオキ、ライトオン(Right-on)、Step、など

飲食店:白木屋、魚民、山内農場、千年の宴、PIZZA-LA、など

使用可能なお店(オンライン)

無印良品、TOHOシネマズ、BUYMADMMmobage、など

(2)QRコード決済

現在使用されているQRコードとは、実は1994年に日本の自動車部品メーカーであるデンソーが開発した技術です。もともとはデンソー自身が自社の自動車部品工場の配送センターなどでの活用を目的として作られたものではありますが、汎用性が非常に高く、しかもオープンソース化されたために、広く普及したコードとなっています。QRコード技術は世界に誇る日本発祥技術の一つなのです。

スマホ決済には「NFC(非接触型IC決済)」の他にも、このようなQRコードやバーコード決済が広く活用されています。QRコード決済の大まかな流れは以下の通りです。

  1. 決済用のQRコードを端末(QRコード・リーダー)で読み取る
  2. QRコードに記録されている店舗の情報やユーザーの支払に関する情報などを使って支払を自動的に行う
  3. QRコードの決済サービスを運営している事業者に対して売上金が振り込まれる
  4. QRコード決済サービス毎に設定された振込日に、決済の手数料を差し引いた売上金がお店の口座に振り込まれる

(3)オンライン決済

クレジットカードやデビットカードによる決済システムを導入していないお店であっても、オンライン決済を利用することでキャッシュレス決済ができるようになるサービスについて説明します。代表的なサービスとしては、「PayPay(ペイペイ)」(前述)や「PayPal(ペイパル)」などを挙げることができます。

PayPal(ペイパル)」はアメリカの電子決済会社PayPal(ペイパル)が提供しているオンライン決済サービスの名称のことで、199812月に設立されました。2002年には世界最多の利用者数で有名なオークションサイトである「eBay(イーベイ)」に買収されて子会社となりましたが、その後、20157月には独立しています。

201812月時点で、200を超える国や地域でPaypalは利用されていて、100を超える種類の通貨による決済にも対応しており、利用者数は25000万人以上とも言われている非常に巨大なサービスに育っています。セキュリティ水準に関しても評価が頗る高く、ベリサインによる最高のセキュリティ保障がされているオンライン環境のもとで、支払先にクレジットカード番号を通知する必要がなく、安全かつスピーディーにクレジットカードを利用した支払ができます。

PayPalは、SHOPLISTDEAN&DELUCA、ラクマ、DMM.com、などにおいて利用することが可能であり、世界の1,800万以上の店舗で使うことが可能なのです。

(4)電子マネー

企業、サービス、地域ごと、に数え切れないほどたくさんの種類が発行されている電子マネーは、カードや端末にお金をチャージして利用するプリペイド型が主流となっています。チャージした金額以上を利用することは不可能なので、後払いのクレジットカードのように、ついうっかりと使い過ぎてしまうような心配は皆無です。有名な電子マネーとしては「nanaco」、「WAON」、「Suica」、といった商業系・交通系のICカードや「QUIC Pay」などが有名です。

(ア)楽天Edy

楽天Edyとは、その名が示している通り、楽天ブランドの電子マネーです。対応している店舗数は電子マネーの中でもトップクラスであり、キャッシュレス決済に対応している店舗であれば、ほぼ全てのお店において楽天Edyで決済することができます。

(イ)Suica(スイカ)

Suicaは交通系電子マネーの中でも最も多くの人が利用していると言って差し支えないでしょう。ICカードとしては当然ですが、モバイルSuicaとしてスマホでも利用できる電子マネーです。

(ウ)iD(アイディ)

iDNTTドコモが運営している電子マネーです。非常に歴史がある電子マネーで、多くの利用者や加盟店を持っていることが特徴です。使用した分だけ後払いとなる「ポストペイ型」の他にも、事前にチャージして使う「プリペイド型」、口座残高の範囲内で使える「デビット型」、など各種の支払い方法をチョイスすることができ、利便性が高い電子マネーと言うことができます。

(エ)QUICPay(クイックペイ)

QUICPayには「カードタイプ」、「モバイルタイプ」、「コイン型」、「キーホルダー型」、のように様々な種類が存在しています。お店の端末にカードやスマホをかざすだけで支払いが完了、となります。クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、の各カードにそれぞれ対応しており、支払いの度にポイントやマイルを貯めることが可能です。

(オ)nanaco(ナナコ)

nanacoはコンビニのセブンイレブンなどを全国展開する株式会社セブン&アイ・ホールディングスが運営している電子マネーの名称です。「nanacoモバイル」というアプリをスマホなどに登録することにより、電子マネー「nanaco」を使用することが可能になります。また、セブンカード・プラス、というクレジットカードと一緒に利用することでポイントがお徳に貯まるような仕組になっています。

(5)仮想通貨

実体そのものとしては存在していないものの、価値を有しているとされており、現実的に通貨として流通しているものを仮想通貨(暗号通貨)と言います。仮想通貨は数え切れないほどたくさんの種類が存在していますが、ビットコイン(BTC)やビットコインキャッシュ(BCH)といった有名な仮想通貨であれば実際に支払可能なお店も増えています。

ブロックチェーンという暗号通貨における基礎的な技術の高さが世界的にも評価されており、世界中の仮想通貨ファンが今後の展開に大きく期待をしています。ただし、これまでに仮想通貨が盗まれるといった被害も実際に発生しており、仮想通貨はきちんとした仮想通貨取引所で購入することが重要であり、購入後はセキュリティ確保のために自分のウォレットに移しておくことを忘れないようにしましょう。

(6)クレジットカード

クレジットカードは決済に利用した金額が翌月銀行口座から引き落とされる後払い方式の決済方法です。分割払い、ボーナス払い、リボ払い、など自分資金繰りの都合に合わせた支払い方法を選べる、という点に大きな利点があります。また、利用金額に応じてポイントを還元したり、カード会員ならではの特典があったり、など多くのメリットはありますが、使い過ぎには注意が必要です。

(7)デビットカード

デビットカードは銀行口座に直接紐付いており、カードの利用と同時に、瞬時に口座から決済金額が引き落とされることになります。したがって、クレジットカードのように使い過ぎるような心配がなく、資金管理がとても簡単です。また、銀行やコンビニのATMで並ぶような煩わしさもなく、ネットショッピングなどにおいても広く利用することが可能です。

 

<まとめ>

現在の日本は「キャッシュレス決済戦国時代」と呼んでもおかしくないほど様々なキャッシュレス決済の方法が乱立していて、新たなサービスが次々に誕生しているような状態です。たくさんのキャッシュレス決済のサービスの中から自分のライフスタイルにマッチしたサービスを見つけ出して利用するようにしましょう。