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社会保険を活用してる? 相談ができるところをご紹介します

社会保険

社会保険には複数の種類があり、その仕組みも複雑なため、相談できる機関などが身近にあると便利でしょう。本稿では社会保険の種類に応じた各相談先について説明します。

 

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1.社会保険の種類と社会保険労務士

広義の社会保険には、健康保険、厚生年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険、の5種類があります。この内、雇用保険と労災保険に2つは労働保険と呼ばれており、健康保険、厚生年金保険、介護保険、の3種類は狭義の社会保険と言われることもあります。

これらの社会保険についての相談はどこにすればよいのか、全ての社会保険について詳しく知っている人は少ないかもしれません。そこで本稿では社会保険の相談先について解説することにしましょう。

社会保険に関してのプロフェッショナルと言えば「社会保険労務士」が挙げられます。社会保険労務士とは、社会保険や労働問題などの専門家として、労働保険・社会保険に関する様々な法令に基じている国家資格です。

具体的には、行政機関への提出書類や申請書などを会社などの依頼者に代わって作成、個別の労働紛争の調停や斡旋などの解決手続の代理、そして会社を経営するうえでの労務管理や社会保険、国民年金、厚生年金保険についての相談や指導、といった業務を行うのが社会保険労務士なのです。

また、社会保険労務士は、弁護士・弁理士・司法書士・税理士・行政書士・土地家屋調査士・海事代理士と共に職務上請求権が認められている8士業の一つでもあります。略称として「社労士」や「労務士」と呼ばれています。ローマ字での社会保険(Syakaihoken)労務士(Roumushi)の各頭文字を取って「SR」とも置き換えられたりもします。

前述したように、社労士は社会保険の専門家ですので、何か困ったことがあれば社労士に相談することが一番手軽かもしれません。多くの会社では社労士と顧問契約を締結しているでしょうし、幅広く社会保険に関する相談に乗ってくれると考えられます。

しかし、社労士と顧問契約を締結していない企業に勤務している人や会社を通じては相談しにくい人などの場合も考えられますし、いくら会社を通じたとしても、何らかの費用がかかってしまうような場合も考えられます。社会保険は公的な制度ですので、公的な機関に対して相談することはできないのでしょうか。各社会保険に関する公的な相談窓口について説明します。

(1)健康保険

健康保険は、サラリーマンの場合は大きく会社の健康保険組合が運営している組合健保と全国健康険協会(略称:協会けんぽ)に2つに分かれており、一方自営業の人などは都道府県(別の国民健康保険組合)が運営している国民健康保険に加入しています(一部、職域国保もあります)。

したがって自分が加入している健康保険を所管している団体に対して相談をすることになります。例えば、会社の健康保険組に加入している場合には、その健保組合に相談することになりますが、大企業であれば人事部門の福利厚生担当者が詳しい回答や相談相手を教えてくれるかもしれません。

また、国民健康保険の場合は、各都道府県や区に対して相談をするのがよいでしょう。例えば東京都の場合であれば、「福祉保険局保健政策部国民健康保険課」という部署が国民健康保険を担当しているので、相談をしてみることをオススメします。

(参考:「相談窓口等」、URL:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/joho/sodan.html#cmsEDA83

(2)厚生年金保険

厚生年金保険は日本年金機構が管理しているため、日本全国にある最寄の年金事務所に対して相談をすることになります。健康保険と同様に、会社の人事部門に厚生年金保険に詳しい人がいるかもしれませんが、公的な相談窓口としては年金事務所になります。

(参考:「相談・手続き窓口、URL:https://www.nenkin.go.jp/section/soudan/tokyo/index.html

ただし、現在は全国の年金事務所に様々な相談が殺到しているため、あらかじめ相談をするための予約をしてから出向いたほうがよいかもしれません。電話ですら、なかなか繋がらない場合があるようです。

また、健康保険・厚生年金保険に関する問い合わせは「ねんきん加入者ダイヤル」(URL:https://www.nenkin.go.jp/section/tel/index.html#cmscall03)を利用することができます。「ねんきん加入者ダイヤル」では、以下の照会に対して回答を行っています。

  • 制度・届出に関すること
  • 届書の処理状況に関すること
  • 厚生年金保険の資格記録に関すること
  • 各種届出用紙の送付依頼受付・発送

ただし、以下のような点には留意してください。

・照会内容によっては年金事務所などを案内する場合があります。

・自身の資格記録を確認する場合には、基礎年金番号が必要です。

・事業所からの従業員の個人情報に関する照会は、内容によっては回答できない場合があります。

(3)介護保険

介護保険制度は国(厚生労働省)が推進してきた制度ではあるが、実際の運営は市区町村によって行われています。例えば東京都の場合は、各区役所の介護保険課や所管している福祉事務所において相談への対応を行っています。

また、市区町村によっては「介護保険苦情相談室」のような部署を設けて、介護保険に関する相談に応じているところもあるようです。また、一部の民間介護事業者においても、介護保険に関する相談に応じるところもあります(例、「介護保険サービスを利用するまでの流れ」(株式会社ニチイ学館) https://www.nichii-kaigo.jp/basic/money/flow/

(4)雇用保険

雇用保険に関しては、先ずは会社の人事部門に対して相談することが必要です。但し、自分が雇用保険に加入しているかどうかの確認など、会社を通じての確認に支障がありそうな場合には、事業所の所在地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)に確認・相談する方法があります。照会手続は下記の通りです。

①確認照会の方法

公共職業安定所(ハローワーク)で配布される「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」用紙に必要事項を記入して、本人若しくは代理人の来所又は郵送(その場合、不着事故防止のため簡易書留が望ましい)のいずれかの方法で、当該確認照会に係る事業所の所在地又は照会者の住居所を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)に提出します。

電話による照会はトラブルのもとになる可能性があるので応じていません。 照会結果は、「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会回答書」によって通知されます。

②提出書類

  • 雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票(氏名、生年月日、事業所の名称欄が記入されていればば確認可能)
  • 本人・住所確認書類

運転免許証、住民基本台帳カードのうち本人の写真付きのもの、個人番号カード、国民健康保険被保険者証、雇用保険受給資格者証、出稼労働者手帳、住民票の写し、印鑑証明書等のいずれかの原本又は写しを持参します。

郵送による提出の場合には、上記の書類のいずれかの写しを添付してください(なお、原本を添付する場合には、住民票の写し又は印鑑証明書に限ります。)。代理人による提出の場合には、委任状が必要です。詳細は最寄のハローワークに確認してください。

(5)労災保険

労災保険に関しては、厚生労働省労働基準局労災補償部が「労災保険相談ダイヤル」(URL:https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/dl/dial.pdf)を設けています。主な相談・質問事例は以下の通りです。

  • 仕事中にケガをしました。労災保険の請求方法を教えてください。
  • 労災で仕事を休んだとき、賃金は補償されますか?
  • パート・アルバイトでも労災の対象になりますか?
  • 通勤途中で交通事故に遭った場合はどんな手続きが必要ですか?
  • 「うつ病」や「過労死」が労災になるのはどんな場合ですか?
  • 石綿(アスベスト)による病気が労災になるのはどんな場合ですか?
  • 労災年金の支給額が変更されたのはなぜですか?
  • 労災年金の定期報告書の書き方を教えてください。

また、実際の労災保険の申請の際には事業所を所管している労働基準監督署に相談する方法もあります。

 

<まとめ>

国民皆保険の制度の下で、各社会保険に関しては公的な相談窓口が設置されており、国民生活をサポートしていると思われます。会社の社会保険担当部門の人に確認をすることが、先ずは簡単な方法ですが、相談内容によっては会社を経由せずに自ら確認することが必要になるかもしれませんので、上記のような公的な相談窓口を利用することも効果的なケースもあるでしょう。