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従業員を雇ったときの社会保険の負担額は?計算方法を知っておこう!

社会保険

中小企業経営者にとって、従業員の社会保険料は実質的に人件費に上乗せで負担しなくてはならない費用となります。

人件費は固定費として大きな負担となることもありますので、どのような形で負担が増えてしまうのか?ということについて理解しておくことは大切です。

ここでは従業員を雇用する場合の健康保険や厚生年金などの社会保険料の加入義務や、実際に企業側が負担することになる社会保険料の計算方法について確認しておきましょう。

 

社会保険の負担額の計算方法

従業員の社会保険料は、従業員本人と企業が半分ずつ折半して負担します。

従業員の負担分は毎月のお給料から天引きして、企業側が企業側の負担分と合算して収めるのが一般的です。

企業側が負担する社会保険料の計算方法は、「標準報酬月額×保険料率×2分の1」でけいさんできます。

標準報酬月額というのは、たとえば実際に支給している給与の金額が23万円〜25万円であれば、「標準報酬月額は19等級で24万円」といったように、計算をわかりやすくするように等級で分けた金額のことをいいます。

また、保険料率は毎年改定され、平成28年10月以降は健康保険の保険料率は9.96%(介護保険加入者の場合は11.54%)、厚生年金の保険料率は18.182%です(協会けんぽ、東京都の場合)

例えば、上のお給料の金額23万円〜25万円の人であれば、会社が負担する社会保険料の金額は以下のように計算します。

健康保険料:24万円×9.96%×2分の1=11952円
厚生年金保険料:24万円×18.182%×2分の1=21818円

これらの金額は実質的には従業員に対する人件費の上乗せとなりますので、法人成りなどを検討している個人事業主の方は事前に負担が増えることを理解しておく必要があります。

 

社会保険が強制適用となる事業所とは?

従業員を雇う場合、あなたの企業が法人であるか、それとも個人事業であるかによって社会保険に加入する義務があるかどうかの要件が異なります。

株式会社や合同会社などの法人である場合、1名以上従業員がいる場合には社会保険(健康保険と厚生年金)は強制加入となります。

社長も役員として会社に所属している形になりますので、社会保険に加入する必要があります(厳密には役員と会社は委任関係になりますので、従業員のように強制加入ではありませんが、通常は役員も社会保険に加入します)

一方で、個人事業主の場合には常時雇用している従業員の数が5人未満である場合には社会保険には加入する義務はありません(加入したい場合にはすることは可能です)

社会保険に加入しない場合は、事業主である社長、従業員ともに国民健康保険と国民年金に加入することになります。

なお、社会保険に加入させる義務があるのは「常時雇用している」といえる従業員だけです。

一般的には正社員として雇用する場合が該当しますが、パートやアルバイトとして従業員を雇う場合にも一定の場合には社会保険に加入させる義務が発生します(具体的な条件については後述しています)

 

従業員を雇った時に必要になる社会保険の手続き

従業員を新たに雇用したときには、その従業員の社会保険の手続きを行わなくてはなりません。

社会保険の手続きには健康保険に関するものと厚生年金に関するものの2つがありますが、手続きは両方とも年金事務所で行います。

なお、社会保険に加入させなくてはならない従業員の条件としては、正社員として常時雇用する場合の他に、パートタイマーでも1週間に30時間以上の労働時間がある場合や、正社員の労働時間の4分の3以上の労働時間がある場合には社会保険に加入させる義務があります。

健康保険に関する手続き

従業員と雇用契約を結んだら、5日以内に「被保険者資格取得届」を年金事務所に対して提出しなくてはなりません。

また、その従業員に扶養している家族(配偶者や子供)がいる場合には、「健康保険扶養者異動届」を提出しなくてはなりません。

厚生年金に関する手続き

厚生年金についても、新たに従業員と雇用契約を結んでから5日以内に「被保険者資格取得届」を年金事務所に提出します(健康保険と1つの書類になっています)

 

従業員が退職した時の社会保険の手続き

これまで社会保険に加入していた従業員が退職したときの社会保険の手続きについても理解しておきましょう。

必要な手続きを行っておかないと社会保険料の支払い義務が残ってしまうなどの不利益を被るケースがまれにありますので注意が必要です。

社会保険に加入していた従業員が退職した場合には、その退職の日から5日以内に「健康保険・厚生年金被保険者資格喪失届」を所轄の年金事務所に提出しなくてはなりません。

従業員が持っていた健康保険の被保険者証(従業員本人のものと、扶養家族のものの両方が必要)を年金事務所に返さなくてはなりません。

もし被保険者証を紛失してしまっている場合には「健康保険被保険者証回収不能・滅失届」を年金事務所に提出します。