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【保存版】企業の無担保融資の種類と活用方法について

融資知恵袋

 

企業における融資には、政府系金融機関、都銀や信用金庫などの市中金融機関、生命保険会社と大きく3つに分類できます。

なお、商工会および商工会議者が斡旋する融資の中で、無担保無保証人融資制度(マル経融資)は、個人事業を含む小規模零細企業向けですから、本論からは割愛させていただきます。

企業の財務改善策は、資金繰りにおける融資が基本となりますが、金額が大きくなると有利子負債をしっかり考えなければいけいけませんね。通常は担保を要求されますが、無担保融資は現実に存在しています。しかも融資金額幅が大きいが特徴ですが、なぜ貸し出す側はそんなにリスクが高い融資制度を持つのでしょうか。それは経済政策的背景があるからです。

では、企業の無担保融資について、詳しく解説させていただきます。

 

 

■ 政府系ならびに公的融資

公的融資制度は昔からありましたが、貸出し制度は金額幅が拡充され、新しく融資商品が生まれています。政策的背景は、大企業、中企業向けの政策と言っても過言ではありません。

考うべきは、大・中企業を中心とする経済活性政策が背景にあるでしょう。経済施策としては、極めて偏向的政策ですが、当局は組織力が大きいところに政策を傾注するところで失業者を増やさない対策という政策的意図が伺えます。

融資などの経済政策と失業対策は車の両輪になっています。ですから、財務改善対策はどうしても大・中企業レベルを中心軸として、ターゲットに設定されています。

それでは、公的融資の無担保融資について説明します。

 

■ 日本政策金融公庫

無担保融資は限度額4,800万円です。ただし、代表者は保証人にならなくてはいけません。企業と代表者は人生を一体化する必要があるからです。審査基準は事業実績および税金を完納しているかどうかによって判断が変わります。

審査基準について、他の融資機関も同等であり、昔から変わっていない事実があります。

当然ながら、担保を供すると融資枠は大きくなりますが、ホームページを見ますと担保提供は相談に応じるとあります。要するに無担保で4,800万円以上借りたければ、窓口対応できるという内容ですが、実務的にはまず無担保融資は行っていないと考えるべきでしょう。

市中の金融機関にもよくある事実ですが、政治家の後ろ盾か口添えがあると、融資審査が通ることはあります。しかしそれはブラックボックスですからご注意ください。

 

【普通貸付】

融資対象:中小企業

融資限度枠:4,800万円。

条件1:税務申告を2期以上行っている。

条件2:基準利率は1.81~2.30(担保を供すると利率は高くなります)

条件3:運転資金は7年以内。設備資金は10年以内。

 

【中小企業経営力強化資金】

融資限度枠:2,000万円以内の無担保無保証人

利率は2.06~2.25

※中小企業の定義は、業種によって異なります。資本金額と採用された従業員数で判断されます。

 

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/dai3fuyou_m.html

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/pdf/chusho_chouki.pdf

(日本政策金融公庫)

 

■ 信用保証協会の無担保融資について

各都道府県に設置されている信用保証協会の融資制度は、中小企業はよく利用しています。窓口は商工会議所や地町村の自治体が行う場合が多いです。

無担保融資:8,000万円が限度額。

無担保融資は魅力的ですが、そんなに簡単に審査は通らないと考えましょう。リスクがない貸し付けは事業破産などを想定し、あとでサービサーなどを利用して債権回収します。融資制度の基本的考え方は、返済資源として、しっかり会社情報および代表者の個人情報を確保して融資を実行します。

窓口は何だかんだとうるさく聞いてきます。なぜなら相手は公的機関だからです。融資制度の中味は国民の税金が政策上、還流していますから民間金融機関とは事情と背景が違います。

無担保融資商品の差別化は、民間金融機関ではないところに特化して、融資商品を拡充しています。

なぜなら、公的融資と民間融資を差別化しなければ、金融および経済政策として資金の流れが混在化するわけであって、制度上で別々にされています。

実質的経済社会は、案外、そんなところで税の徴収と還流をぐるぐる回していると考えたら理解しやすいです。

http://www.zenshinhoren.or.jp/guarantee-system/riyojoken.html

(一般社団法人全国信用保証協会連合会)

 

■ 銀行など市中の金融機関

公的機関の融資とは違い、民間金融機関は独自で貸出し商品を展開します。

無担保融資は、個人を対象した無担保ローンの是非はよく世間で取り立たされています。無担保で借りると、利率は法外に高いと感じる融資は金融商品ですから。

しかし企業の場合はどうでしょうか。

企業融資は、資金繰りとして数百万円では追いつかない事実があります。民間金融機関独自のプロパー融資があります。

プロパー融資は、公的背景はなく民間独自のリスクがあります。ご存じのとおり、民間の金融機関は、利ザヤで稼ぐ民間金融企業ですから、貸出しリスクを背負わなければ金融事業ができません。当然ながら、リスクを背負うと、融資審査は厳しくなります。金融庁が上で指揮監督している金融業界ではあります。

最近言わなくなりましたが、「信用貸し」という融資が、プロパー融資です。銀行員は起業を取引先にして貸出しすると、自社内で成績優秀と判断されます。だから定期的に取引先回りを巡回することで、融資契約に結び付けたがります。

都銀、信用金庫、信用組合など規模は大中小がありますが、融資ができなければ銀行業は壊滅します。政治家などがバックについたら、無理な融資ができるという金融経済市場が現実にあります。

まだ若い銀行員などは、仕事として経験しなかった融資と実行力を知ります。無担保融資はリスクが高いですから、制度設計がいくら正しく遵法型判断でも、政治力がすべてをぶち破る不合理はあります。

特に、信用金庫や信用組合は最近、離合集散型で統廃合を起こしている事情は、政策政治力が背景にあります。

経済政策における狙い目は無担保融資です。借りたければ勝ちというならそうでしょうが、無担保だからこそ、それほど甘くはありません。

おカネの恨みは一生涯続きますから、企業者側はよく返済計画を立てなければ、銀行窓口は納得しません。

 

■ 生命保険会社

事業融資における方策として、会社代表者が契約している生命保険契約があります。

通常、一般的に事業融資といえば、公的機関か民間金融機関を想定します。ところが生命保険会社は生命保険を担保として事業融資できる状態にしています。

生命保険契約には、掛捨てと積立型がありますが、掛捨て契約は融資対象とはなりません。個人の生命を担保とする商品群ですが、事業融資に切り替わることはできます。担保は生命保険契約ですから個人の生命保証ですが、融資に切り替わる商品に進化しています。契約に基づく無担保融資はできる仕組みになっています。

無担保という考え方は、不動産など物質的担保を連想されやすいですが、目に見えない生命を契約上担保にしている融資と考えたら理解しやすいです。

経済政策は、金融商品を荒波に出して、あとで民間企業にお任せ主義ですから、民間企業は生き残り策を苦心しなければならず、出てきた仕事は「生命」を担保にした無担保融資ならびの商品開発をしています。

会社の代表者は、自分の生命保険契約をリスクにします。繋ぎ資金の運転資金なのか、設備資金なのかは別として、法的には見えない個人の生命をリスクにしますが、従来型の担保融資というには法的拘束力がありません。実質的商品が現実にあるという事実です。

 

■ 財務経理担当者がやるべき思考回路

企業財務経理担当者は、企業の入出金を司る中枢軸を預かる担当者たちです。

財務は、常に資金繰り(キャッシュフロー)を意識しなければ、中枢軸には入れない仕事です。

融資は最大なる判断力ですが、企業の行く末を左右するからです。会社社長は確かに権限と決定力を経営役員と共に共有します。ワンマン経営は自分で勝手に決める中小企業によくある独裁型パターンを踏みます。

財務担当者こそ、企業代表者の権限および判断力をよくチェックしなければなりません。

財務に関して、会社を殺すなど絶対あってはならないからです。従業員を路頭に迷わすなどあってはならないから、財務経理担当者はしっかりしている人材しか登用できません。

 

年商が1~30億レベルの経営者は、中小企業にも数多いです。魅力的な無担保融資は使い勝手はいいです。政策に関係する融資制度は利用がってはいいですが、返済計画こそが担保になります。

返済計画は事業計画と同じく、見えない世界であり、計算式と書面が説得力になります。

融資制度は、制度を遵守した民間企業が戦いを起こしますが、銀行の原資は預金、郵貯の原資は貯金、生命保険会社の原資は契約者の保険料ですから。

借入れ起こす会社代表者および財務経理担当者は、持続的事業経営に携わるならば、自社におけるおカネと流用と、出入りを管理しましょう。

設備投資における指標がとく情報公開されていますが、経済指標こそ極めて怪しいと考えましょう。景気回復と実体経済は、よく騙されてしまう経済指標が表に出ています。

無担保融資は、経済政策の中では奥の手ですが、公的機関と民間機関は別々で区別と差別があって、経済力を活性化させる実態があります。

 

■ まとめ

無担保融資は、公的機関と民間機関に区別されます。

条件はそれぞれ違いますがが、担保がない融資リスクは、法的に風穴を開けた制度と考えましょう。

担保がない経済社会を実現するとき、金融に関する政策的誘導は、根っ子がない制度設計であり税金と預金を流動化させる経済政策が背景にあります。

無担保融資は、確かに利用できる事実はあります。

しかし、企業者は資金破綻をさせる仕事を干渉しません。融資は制度設計の中で従うではなく、企業と従業員を護るため尽力すべきです。

最大なるリスクを背負う無担保融資は、ある意味で画期的です。

しかし、残念ながら景気回復は税金の還流では賄いきれません。制度設計は利用すべきであり、間違いを許さない。

経済は常に正しくないから経済社会です。