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銀行融資の審査期間はどのくらい?種類別に見る傾向と対策

銀行融資の審査期間イメージ図 融資知恵袋

1.はじめに

銀行に融資のお願いをすると、決算書などを提出して融資できるか審査してもらいます。審査を依頼してから返答があるまでは、いい返事がもらえるかドキドキしていますよね。銀行からの返事が思ったより遅いと「もしや審査に落ちたかもしれない」と不安にもなってしまいます。

今回は、銀行に融資を依頼した際の審査にかかる期間について説明します。少しでも結果の見通しや気持ちに余裕を持っていただきたいと思い、記事をまとめてみました。では、早速解説していきます。

 

2.審査期間は融資の種類によって異なる

銀行に融資を依頼した場合、融資実行を決済する立場の人・機関が3つあります。どの立場が決済するかによって、概ねの審査機関を予測することができます。では、その3つをそれぞれ説明していきましょう。

① 信用保証協会の審査期間は1カ月以上

まず、創業間もない企業や中小企業の融資では信用保証協会の保証付き融資を利用することが多いかと思います。起業したばかりの企業や事業規模が小さい企業は、銀行からの信用が低いため融資を実行することが難しいと見られがちです。そこで、そんな企業の「保証人」となり、融資を受けやすくしてくれるのが信用保証協会です。信用保証協会の保証付き融資であれば、万が一企業が返済できなくなっても信用保証協会が代わりに返済してくれます。

この信用保証協会の保証付き融資を利用する場合、融資の申し込みから実行まで1カ月程かかります。また、信用保証協会へは保証申込書や印鑑証明、事業計画書などを提出する必要があります。この保証申込書は記載内容が多い上に独特で複雑です。初めて記載をする方であれば、その記載内容の量と質に滅入ってしまうかもしれません。信用保証協会側はその複雑で膨大な書類を元に審査をするので、後に説明する銀行融資よりも審査期間が長くなってしまいます。また、企業側もそんな書類を作成・記載せねばならず、信用保証協会の融資を検討して申し込むまでに1週間以上かかる方もいるほどです。そのため、信用保証協会の審査期間は1カ月なのですが、手続きも含めると1カ月~1カ月半と見積もっておくことをオススメします。

余談ではありますが、信用保証協会を利用する場合は銀行選びもひと工夫するとお得かもしれません。なぜなら、信用保証協会の保証付き融資の場合、どの銀行に相談した場合でも審査結果が変わらないからです。そのため、通常の融資では厳しい銀行からでも保証付き融資であれば審査が通ります。現在あまり取引がなくても、今後はいま以上の付き合いをしていきたい銀行があれば、その銀行で保証付き融資を申し込むといいでしょう。また、初めて保証付き融資を利用する場合、信用保証協会への提出書類の記載にとても苦労すると思います。この時、地元の信用金庫など親身になってくれる金融機関で申し込むと、書類の記載を手助けしてくれる場合があります。銀行側は保証申込書の書き方も心得ています。また、融資実行までにあまり手間をかけたくないので記載のアドバイスなどをくれることがあるようです。

信用保証協会の融資について詳しく理解するには「【理解して得しよう!信用保証協会の保証付き融資とは?】」の記事もおすすめです。

 

② 支店長決済なら2週間

信用保証協会を利用しない場合、融資を依頼した銀行の審査を受けることになります。銀行の融資審査には、支店長決済のものと銀行本部決済になるものの2種類があります。銀行の支店長には、支店長の権限でいくらまでならプロパー融資を実行していいと決められた金額があります。その支店の規模が大きければ大きいほど、支店長決済ができる金額も大きくなります。その銀行がメガバンクか地方銀行かにもよりますが、大きい規模であれば億単位、小規模であれば数千万円単位と考えて良いでしょう。また、銀行によっては建設業ならいくら、食品製造業ならいくらと業種によって融資の上限が決められている場合もあります。

この支店長決済の融資の場合、本部へお伺いをたてる必要がないので大体2週間程で審査が終わります。銀行の融資担当者と日頃からコミュニケーションをとっていたり、支店の繁忙期でなければ2週間よりも早く審査結果が出ることもあります。

③ 銀行の本部決済なら3週間

プロパーでの融資が困難で担保が必要な場合などは本部決済となり、審査に3週間程かかります。また、銀行には企業の信用格付けがあり、格付けが高くない企業の場合は本部決済になります。本部決済の場合でも、一度は銀行の支店長の審査を通る必要があるので、その分②よりも審査期間が長くなってしまうのです。

だとすると、企業としては支店長決済なのか本部決済なのか知りたいところですよね。それについては、企業を訪問してくれている融資担当者が教えてくれる場合もありますが、そうでない場合もあります。そればっかりは銀行の種類や規模に関係なく、融資担当者自身の業務歴や性格に依存するので、推し量ることはできません。ひとまず、プロパーでの融資依頼をしたのに2週間以上経過した場合は、本部決済になったと思って間違いないでしょう。また、支店長決済の場合は融資担当者も「おそらく審査はスムーズに終わります」などの印象を伝えてくれることが多いです。審査期間中に不安を感じないよう、融資の申し込み時に予め印象を伺っておくといいかもしれません。

3.まとめ

今回は、銀行から融資を受ける時の審査期間について説明してきました。融資が得られるかどうか結果を待っている間は、本当に不安な時間だと思います。この内容の案件だからこれくらい期間があるなと予測できれば、少しでも不安な時間は少なくできるはずです。ぜひ、上記の知識は覚えておいてくださいね。

資金調達について知りたい方は、「銀行借入だけじゃない! いろいろな資金調達の手法を紹介します」の記事も読んでおきましょう。