株式会社レクリエ財務改善コーチング

ウィズ/アフター・コロナにおける人材採用の留意点を解説

業務改善

新型コロナ感染症の拡大は採用企業にも求職者にも大きな影響を与えることとなり、現在においても双方ともに様々な取組が模索されています。本来であれば、少子高齢化の進展による労働力不足が懸念される労働市場の状況なので、採用市場は活況を呈していてもおかしくはなかったのですが、新型コロナ感染症の影響により、採用計画の見直しや求職希望条件の変更などを余儀なくされることになりました。

本稿では、コロナ禍における採用企業や求職者の変化、ウィズ/アフターコロナで重宝される人材の特徴、新たな採用活動の課題と解決方法、などについて説明します。

1.コロナ禍における様々な変化とは

新型コロナ感染症の拡大は我々の日常生活に大きな変化をもたらすことになりました。例えば、普段からマスクを着用するようになったこと、人込みには近付かないようにすること(三密の回避)、手や口の消毒を欠かさないようにすること、大声を出さないようにすること、など、コロナ以前には考えられないような生活様式が求められるようになっています。

この変化は日常生活のみならず企業生活においても同様に生じています。例えば、テレワーク(在宅勤務)への推進、オフィスにメンバーが集まる会議からWeb会議への移行、時差出勤や時短勤務の実施、など、働き方にも大きな変化が起きました。

さらには、オフィスの縮小・廃止、など、これまでには考えられなかったような施策が真剣に検討されていることも、ウィズ/アフター・コロナ社会における大きな変化であると言えるでしょう。

このような変化は、当然ながら、人材採用に関しても求人企業、求職者、双方に大きな影響を与えることになりました。先ずは、新型コロナ感染症が人材の採用活動に与えた影響について考えましょう。

(1)新型コロナ感染症が採用企業に与えた影響

  1. 求職者の急増
  2. 面接のオンライン化
  3. 採用イベントの中止
  4. ネット環境の整備
  5. ワークフロー(書類の作成、確認、承認)の見直し

1.求職者の急増

新型コロナ感染症の拡大は、企業業績の悪化を原因とした派遣労働者・契約社員やパート・アルバイトなどの非正規雇用者に対する雇い止めや解雇などをもたらすことになり、その結果として求職者が一気に増加することになりました。

そのため、採用企業にとっては非常に多くの求職者に対応する必要が生じることになりました。また、採用担当者は選考プロセスを進めるために多くの時間を費やすことになり、これまで以上に時間がかかる業務に向き合っているのが実状です。

労働力不足を解消する、という面は確かにあるのかもしれませんが、だからと言って誰でも良いわけではなく、企業にとっては採用プロセスをきちんと回す必要があるので、就職希望者が殺到すればその対応に忙殺されてしまうことは十分に考えられます。

2.面接のオンライン化

コロナ禍では他人と直接対面で話すこともなるべく避けるべきである、ということから、従来の直接対面形式での面接からオンラインを通じて面接を実施することが一般的になりつつあります。

感染を防ぐ、という意味においては有用な方法ではありますが、直接求職者と会うことができないことのデメリットをどう補うのかが重要なポイントになります。その人が醸し出す雰囲気やちょっとした表情や顔色などは、画面を通してはなかなか掴めない部分かもしれません。

面接では、求職者に対する印象や雰囲気というものが実は重要だったりするので、直接会えないことによるデメリットは考えているよりも大きなものかもしれません。結果的に面接回数を増やすなどの負担が増えてしまう可能性も考えられます。

3.採用イベントの中止

新型コロナの影響により、企業合同採用説明会などの多くの人数が集まるような採用イベントが軒並み中止になったことから、企業の採用活動は変化を余儀なくされました。これまではこのようなイベントを通じて自社のことをアピールする機会があったのですが、コロナ禍においては別の方法を実施せざるを得ませんでした。

例えば、企業動画をyou tubeにアップしたり、SNSへの投稿を活発に行ったり、今までとは異なる様々な方法で自社のアピールに努めるようになっています。イベントの中止は残念なことですが、各企業が知恵を絞って自社のアピールをすることは求職者にとっても非常に役立つ方法であると考えられます。

4.ネット環境の整備

採用企業にとっては、オンライン面接、Webを利用した自社アピール、など、インターネット環境を整備する必要に迫られることになりました。例えば、オンラインによる面接や会社説明をする場合には大人数での利用に耐えられるだけのサーバーなどの増設が必要になるかもしれませんし、利用方法に応じたソフトウェアの導入が不可欠になるかもしれません。

ネット環境の整備には、費用が掛かると同時に、スムーズに導入・運用できる人材の育成も必要になります。人事部門の要員だけでなく、情報システム部門の増強もかんがえなければいけないかもしれません。人材採用のみならず、様々な業務がオンライン化されているので、ITに対する経験や知見を持っている人は重宝されるでしょう。

5.ワークフロー(書類の作成、確認、承認)の見直し

従来の会社におけるワークフロー(承認フロー)は、紙ベースで作成、回覧して、確認、承認、という流れが多かったのではないでしょうか。しかし、コロナ禍で物理的に出社する人間が減ると、ワークフローも見直さざるを得なくなります。

基本的には、紙ベースでのワークフローは廃止して、オンライン上で決裁、承認まで実施することが求められるようになります。これは印鑑の廃止にも繋がるのですが、誰かが外出中や出張中などでワークフローが中断されて余計な時間がかかることが避けられますし、書類の回付漏れや決済漏れなども発生することがなくなるでしょう。

(2)新型コロナ感染症が求職者に与えた影響

新型コロナ感染症の拡大は、前述した、採用企業だけではなく、求職者の意識も大きく変化させることになりました。

  1. テレワークの重視
  2. オンライン面接の希望
  3. U・Iターン、地方への転職に対する意欲の高まり
  4. スキルアップ意識の向上
  5. 安定・安全志向の高まり

1.テレワークの重視

求職者からはテレワークに対応していない企業は敬遠される動きが見受けられます。もちろん新型コロナ対策ということがテレワークの大きな目的ではありますが、他にも混雑した電車に乗って通勤地獄を味わいたくない、自分の時間を有効に使いたい、などの快適な働き方を求めて、という面も否めないと考えられます。

つまり、求職者にとっては、テレワークを採用している企業は昨今の「働き方改革」に対する理解もあり、従業員を大切にしてくれる、と感じているものと思われます。逆にテレワークに対応していない企業は、昔ながらの古い体質の会社である、と思われてしまっているのかもしれません。

2.オンライン面接の希望

採用企業以上に求職者の方がオンライン面接には慣れているのかもしれません。実際に企業訪問することにもメリットはあるのですが、採用活動の中では、特に初期段階では、オンライン面接を希望する求職者が多いものと考えられます。

これも新型コロナ対策という面はあるのですが、実際に企業を訪問する手間や費用を考えると、最初はオンラインで面接した方が求職者にとっては負担が少ないと言えるからです。したがって、オンライン面接をしていない企業も、テレワーク不採用の企業と同様に、求職者からは敬遠されてしまうかもしれません。

3.U・Iターン、地方への転職に対する意欲の高まり

2020年4月の緊急事態宣言以後は、感染者が多い大都市を中心に求人件数が半減した地域もあり、求職活動は一気に冷え込むことになりました。緊急宣言解除後は地域によって格差はあるものの、概ね解除前の水準~7割程度まで求人件数は戻っているようです。

しかし、現時点においても大都市を中心に新型コロナ感染症は収まる気配がなく、大都市にある企業への就職を避ける求職者が増えている傾向が続いているとも言えます。このような環境下において、Uターン(進学や就職などで今住んでいる場所に移ったものの出身地に戻り就職・転職すること)Iターン(出身地以外の地域に就職・転職すること)が増加しています。

また、場所にもよりますが、新型コロナ感染症に罹患するリスクがより少ないと思われる地方などに転職を考える人は増えていますし、その一方で地方企業には優秀な人材を採用できる可能性が高まっていると考えられるのです。

4.スキルアップ意識の向上

コロナ禍における求人の特徴に中核(コア)人材を募集している、というポイントがあります。厳しい環境下にも関わらず自立的に仕事を創造して企業業績に貢献できるような人材が多くの企業で求められています。つまり、コロナ禍であっても企業が望む人材の水準は下がるどころかアップしていると言っても過言ではありません。

また、自宅に居ることが多くなったことを受けて、自己啓発に取り組む人が増えていることも、スキルアップ意識を上昇させていると考えられます。より深い自己分析や企業研究をしてきた求職者同士の争いになっているため、ハイレベルな就職・転職競争が繰り広げられているのが実状でしょう。

5.安定・安全志向の高まり

求職者に与えた影響の最たるものが、「安定・安心」志向の高まりではないでしょうか。新型コロナの影響で、業種によっては多くの企業が倒産・廃業を余儀なくされており、将来的にも安定して働けるような職場を選択しようとするのは当然かもしれません。

給与の高さや仕事のやりがいなどは大切であることは間違いありませんが、新型コロナがもたらしている社会全体を覆う不安に対しては、先ず自己防衛のために何をするのか、と考えることが重要でしょう。

したがって、安定している業種・企業なのか、安全度の高い業務内容なのか、といったことを重要視して、より就職先を選ぶようになっていることは否めない事実です。具体的には、ベンチャー企業よりは上場しているような大企業を、民間企業よりは公務員を、選ぶようなマインドへと多くの求職者は変化しているものと思われます。

2.ウィズ/アフターコロナで重宝される人材とは

これまで説明してきたように、求人企業、求職者、ともに新型コロナ感染症の影響を受けて、価値観や働き方などが大きく変化していると言えるでしょう。このような激しい変化の中において、重宝される人材とはどのようなタイプなのでしょうか。

<ウィズ/アフターコロナで重宝される人材の特徴>
1.コミュニケーション能力が高い
2.高度なスキルや技術を保有している
3.環境適応力が高い
4.アウトプット能力が高い
5.自分の働き方を客観的に把握可能
6.集中力が高く周囲の環境に煩わされない
7.能動的な学習の癖がついている
8.自分ができることを日常的に探している

1.コミュニケーション能力が高い

テレワークが進み他人とのコミュニケーションが希薄になる中においてこそ適宜適切なコミュニケ―ションが必要になります。現在では様々なツールを用いてコミニュケーションを図ることが可能になっていますので、例えば、チャットツールなどを利用して勤務時間以外の時間でも積極的にコミニュケーションすることが重要です。

テレワークによる従業員の孤独感を払拭するために、積極的に職場のコミニュケーションを促進できるような人材は職場にとっても会社にとっても非常に重要な人材であること間違いありません。

2.高度なスキルや技術を保有している

コロナ禍でなくともスキルや技術の高い人材は評価されていますが、コロナ禍ではよりそういった傾向が顕著になるでしょう。その人がいないと業務が円滑に進まないということが鮮明かつ浮き彫りになってきますし、必要不可欠な人材である、ということをあらためて実感することになるでしょう。

また、テレワークや自宅待機といった時間を上手に利用して自己啓発に勤しむ従業員が結果的に難易度の高い資格を取得するなど、本人のみならず会社にとっても高い付加価値をもたらすことも考えられます。

3.環境適応力が高い

コロナ禍における求職者への影響として「安定・安全」志向の高まりと前述しましたが、企業にとっては、逆に、新たな環境に飛び込んで今までやったことのない仕事に取り組むような気概を持っている人を高く評価すると考えられます。

新しい環境にいち早く適応して、その新たな環境を楽しめるような人材であれば、企業も安心して仕事を任せることができると考えられます。つまり、「安定・安心」志向を否定まではしないものの、現状維持のままを良しとするような人材はコロナ禍で活躍することは難しいでしょうし、企業からも高く評価されることはないかもしれません。

4.アウトプット能力が高い

ウィズ/アフターコロナにおいては、インプットよりも、アウトプット能力の高い人がより評価されることになるでしょう。前述した「コミュニケーション能力の高さ」にも通ずるポイントですが、コミュニケーション機会が少なくなっている環境下では、自分の考えを理路整然と相手に伝えることが非常に重要です。

したがって、自己表現力の向上や意思伝達手法などを学習して身に付けておくことはアウトプット能力の向上に直結するものと考えられます。ただし、アウトプットはインプットが確りできていることが前提になります。きちんとインプットをしないと正しいアウトプットはできない、ということは覚えておくことが必要です。

5.自分の働き方を客観的に把握可能

人間は自分の能力を2割くらい高く自分では見積もってしまう傾向がある、あるいは、他人は自分の能力を3割減で評価している、といった言葉があるくらい、自己評価とは独善的であてにならないものと言えるでしょう。自分の能力を殊更に卑下する必要はないのですが、自分を客観視することは極めて難しいことなのです。

しかし、ウィズ/アフターコロナで重宝される人材は客観的な自己評価ができる人材であり、自律的に目標設定をして進捗管理ができるような人です。自分が取り組んでいる業務を深く理解して、自身の働き方を改善し続けていけるような人材は貴重な存在です。

6.集中力が高く周囲の環境に煩わされない

テレワークなどで働く環境が大きく変化している中で、高い集中力を保ちつつ業務に取り組めるような人材は重宝されるでしょう。ウィズ/アフターコロナにおいては、体調管理とともに環境に左右されないような精神面での鍛錬をしている人が高い評価を受けることになるでしょう。

7.能動的な学習の癖がついている

日常的に自ら勉強をして知的好奇心を満たそうとしている人は重宝される人材と言えます。ウィズ/アフターコロナにおいては、学習を促す機会が減少してしまう可能性もあるので、自主的に勉強を続けることはスキルアップには欠かせない重要な機会だと考えられます。

テレワークは、ある意味においては、全く勉強しなくても誰にも何も言われない環境である、とも言えます。つまり、自分をいくらでも甘やかせることができる状態なのです。そのような中で自分を律して、勉強に励む意志の強さは高く評価されることになるでしょう。

8.自分ができることを日常的に探している

前述した「能動的な学習」にも繋がりますが、常に自分ができることを探しているような、様々なことに興味を持ち実践していこうというスタンスは会社にとっても高く評価されるでしょう。例えば、地域の集会に参加したりして自分の視野を広げるようなことは様々な場面で役に立つと考えられます。

3.新たな採用活動の課題と解決方法

これまで説明してきたように採用企業、求職者ともに新型コロナ感染症の影響を受けて従来とは異なる採用・求職活動を実施せざるを得ない状況にあります。新たな採用活動とその課題について説明するとともに解決方法に関しても解説します。

(1)ウィズ/アフターコロナにおける新たな採用活動

新生活における行動様式の中では感染リスクを低減することが最優先事項なので、極力他人との接触を避けるような方法で採用を進めることが行われるようになってきました。

①オンライン面接・面談

オンライン面談については前述しましたが、面接・面談に限らず、様々な業務がオンライン化されるようになってきており、感染リスクの抑制が図られているのが現状です。多くの求職者を一か所に集めてFace to faceで面接・面談をすることに比べれば、オンラインを利用した方が遥かに感染リスクは低減されると考えられます。

また、オンライン面接・面談は時間やコストを抑えることが可能な手段でもあります。対面の場合は、場所の確保、交通費の支給、など手間も費用もかかってしまいますが、オンラインであれば、ネット環境と面接官さえ準備できれば、面接・面談を実施することが可能です。

さらに、オンラインの場合は数多くの求職者と面接・面談することが可能になります。準備作業に費やす時間を面接・面談に振り向けることができるので、より効率的に面接・面談を進めることができるでしょう。

②リモート採用

コロナ禍においては、内定まで一度も直接顔を合わせることがないケースも十分に考えられます。オンライン面接・面談を利用して、遠隔地にいる求人企業と求職者が相互に理解を深めながら、最終的に就職を決定する、ということが可能になっています。

これはデジタル技術の進化と同時に、ZOOMやSkypeといったツールを使いこなすことで、他の業務と同様に、リモート(遠隔地間)で採用活動を推進することが現実に実施可能になっている、ということでもあります。

従来は日程や地理的な理由で応募を諦めていたような求職者にとっては、リモート採用であれば応募しやすくなりますし、心理的な抵抗感も薄れるので、これまでの方法では逃していたような優秀な求職者と出会える可能性が高まると言えるでしょう。

③スカウティング

従来は求職者が求人企業に応募することで採用活動が始まる、ということが常識ではありましたが、ウィズ/アフターコロナにおいては求人企業側から積極的に求職者のマーケットにアプローチすることが必要になっている、とも言えます。

優秀な人材を獲得するためには、能動的に求職者とのネットワークを構築することが必要であり、会社説明会などが中止に追い込まれる中、待っているだけではライバル企業に欲しい人材を根こそぎ奪われてしまうかもしれません。そこで、求人企業から能動的に求職者をスカウトするような動きが広がっているのです。

(2)新たな採用活動における課題

前述したように新たな採用活動が既に実施されていますが、従来とは全く異なる方法が徐々にスタンダードな方法になりつつあると言っても過言ではないでしょう。しかし、本当の意味でスタンダードな手段となるためにはクリアしなければいけない課題もあるようです。具体的にどのような点が課題となっているのでしょうか。

①ミスコミニュケーション

オンライン面接・面談における最大の懸念点はコミニュケーションが十分に実施されない可能性があることでしょう。対面の場合であれば、お互いの表情や身振り手振り、しぐさ、など様々な情報を得ながら面接・面談を進めることが可能ですが、オンラインの場合は画面内の情報に限定されてしまうので、コミニュケーションが不十分になってしまうリスクがあることを相互に理解しておくことが必要です。

また、オンライン面接・面談の場合は、画質や音質が悪くて大事な話を聞き逃してしまったり、発言者が意図していた内容とは異なる意味で話を捉えてしまったり、というリスクも存在しています。相互に歩み寄るというスタンスが必要不可欠になるでしょう。

②通信トラブル

上司や同僚とのWebミーティングの際にも通信トラブルに見舞われたことがある人は多いかもしれませんが、打ち合わせに集中して議論が白熱している時に画像や音声が途切れてしまうような状況が発生すると一気にメンバー全員のやる気が削がれてしまうようなことにもなりかねません。

ましてや面接・面談といった極めて重要なタイミングでの通信トラブルの発生は致命的な失敗に繋がってしまう可能性すらあり得ます。求職者にとってはたった1回限りの機会かもしれないので、求人企業側としては細心の注意を払って準備・テストを実行しておくとともに、トラブル発生時のリカバリー方法についても確認しておくことが必要です。

③その他

新型コロナ感染症の今後の状況についてはまだ何とも言えない、というのが多くの識者の偽らざる心境ではないでしょうか。つまり、さらに感染者が急増して状況が悪化する可能性も考えられるし、ワクチンが開発されて普及することで状況が大きく改善するかもしれませんし、現時点では何とも言えないということなのでしょう。

現時点(2020年11月13日)においては、国内の感染者が増えてきており第三波が来ているのではないか、ということが言われ始めていますが、予断を許さない状況であることには間違いはないでしょう。

このような状況下においては、いつ企業の採用計画が見直されないとも限りません。ウィズ/アフターコロナにおいては、企業業績の悪化と共に採用計画の中止・見直しがいつ行われてもおかしくはないということを意識しておくことが必要なのかもしれません。

(3)新たな採用活動における課題の解決方法

ウィズ/アフターコロナにおける新たな採用活動における課題に対してはどのような方法を用いて解決していけばよいのでしょうか。

①採用計画の見直し

前述したように不可抗力として採用計画を見直さざるを得ないケースは考えられますが、少なくともコロナ前の採用計画を依然として遂行しているのであれば、すぐに見直しに着手する必要があるでしょう。

コロナの影響により、これまで説明してきたようにライバル企業も求職者もウィズ/アフターコロナに対応した採用活動へとシフトしています。新たな採用活動に対応した採用計画へと、今後もスムーズな採用活動が実施できるように計画を立案し直すことが重要かつ必要です。

具体的には、

  • 採用~入社関連事務(マネジメント)までの日程のアレンジメント(調整)
  • 各部署における面接官などの要員の調整
  • 採用にかかる費用(コスト)を確認・調整
  • 採用活動の選考手段・方法などの見直し

などを実施します。

優秀な人材を採用するためには一定のコストが必ずかかります。しかしながら、それらの費用の中に見直せるものがないかどうか、あらためて確認することは重要です。また、面接官に対して、採用基準の一貫性を保って貰うための事前研修などの実施は、オンライン面談が一般的になる中では極めて大切な準備作業であると言えます。

②オンライン化の徹底・整備

前述したようにオンライン面接・面談が一般的になっている中で、求人企業側が作業にまごついたり、トラブル発生の下人を引き起こしたりするようでは、求職者のその企業に対するイメージを悪くしてしまう可能性が十分に考えられます。つまり、環境変化に追いついていない企業は求職者から背を向けられてしまうかもしれないのです。

したがって、下記のようなフローを何度も回すことが必要になると考えます。

  • オンラインシステムを社内に導入する
  • 社内のオンライン環境を整備する
  • オンライン面接・面談を実施した際の課題に対してフローの見直しを図る

まとめ

ウィズ/アフター・コロナにおいては人材採用に関してどのようなポイントに留意すべきか、という観点で説明をしてきました。前述した課題に対して一気に解決するような方策を実施することは簡単なことではないでしょう。

しかし、新型コロナ感染症の拡大を契機に、労働市場や労働環境が大きく変化している状況下においては、「ウィズ/アフター・コロナ」における新生活様式を十分に意識した採用活動のための環境を整備することは極めて重要であると考えらえます。

特に、採用活動においてオンライン化を定着させて継続することは非常に重要でしょう。もし、今からオンライン化を推進していこうと考えているのであれば、その企画をすること自体に大きく時間を割かざるをえなくなってしまいますので、前述した解決方法に加えて、自社外部のIT企業(ITベンダーなど)の協力を得ることにして、多くの企業で採用されているような採用システムを導入・利用、して、効率の高い仕組みを工夫して構築することを検討することが重要になるでしょう。

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監修
株式会社レクリエ / 弁護士・社会保険労務士
相川祐一朗

企業法務を専門とする他、社会保険労務士の立場から、中小企業経営における「事前対応」思考への転換を図るためのコーチングも手掛ける。
働き方改革対応を始め、従業員問題への対応や就業規則改定等による強い組織構築の提案、社外との紛争解決まで、企業が直面する法的な問題全般を扱う。

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