【緊急】新型コロナウイルス感染症に対応した主な経済支援対策まとめ

新型コロナ経済支援策をイメージする画像 財務改善

新型コロナウイルス感染症に対しては令和247日に閣議で決定された「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」に基づいて、早期の感染収束に強力に取り組む「緊急支援」フェーズとその後の反転攻勢に向けた急速な「V字回復フェーズ」の2段構えを想定しています。

本稿では上記の2つのフェーズを意識しながら、新型コロナ感染症対策として主に事業主に対して打ち出されている様々な経済対策について、その概要、対象者、手続、留意点、などに関して説明します。

 

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1.給付金や支援金について

様々な事業主に対する経済対策の中から、最初に給付金や支援金について解説します。

(1)持続化給付金

持続化給付金とは、新型コロナウイルス感染症の拡大により特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業継続をバックアップして再起の基礎として頂けるように、事業全体に活用できる給付金のことです。給付金額は、中小法人などであれば200万円個人事業主などであれば100万円、としています(ただし、昨年1年間の売上高からの減少額を上限)。非常に幅広い業種が対象になっています。

持続化給付金の給付対象者は以下のような方を想定しています(給付の要件)。

  • 新型コロナウイルス感染症の影響で、1か月の売上高が前年同月比で50%以上減少している事業者
  • 2019年以前から事業収入(売上高)を得ており、今後も事業の継続意思がある事業者
  • 法人であれば、資本金額あるいは出資総額が10億円未満、または②前期の定めがない場合に常時使用している従業員数が2,000人以下、である事業者
  • 一度給付を受けた人は再度給付の申請をすることはできません。

申請手続きの流れは、以下の通りです。

手続

備考

持続化給付金のホームページ(HP)へアクセスする

持続化給付金の申請用HP https://jizokuka-kyufu.jp

②仮登録(申請ボタンを押しメールアドレスなどを入力する)

③本登録(入力したメールアドレスにメールが届いていることを確認して本登録する)

④マイページの作成(ID・パスワードを入力するとマイページが作成されます)

基本情報(法人の基本事項と連絡先)、売上額(入力すると申請金額を自動計算します)、口座情報(通帳の写しをアップロードします)を入力

⑤必要書類を添付します

必要書類とは、

2019年の確定申告書類の控え、

・売上減少となった月の売上台帳等の写し(スマホなどの写真画像でもOK)、

のことです。

⑥申請

⑦申請内容の確認

持続化給付金事務局で申請内容を確認します。

申請に不備があった場合にはメールとマイページへの通知で連絡が入ります。

⑧給付の実行

通常は2週間くらいで給付通知書を発送し、登録口座に入金

持続化給付金に関しては、以下のような点に留意してください。

・申請方法は、迅速に給付を実行するという目的から、電子申請のみとなっています。

・持続化給付金は、税務上は益金(総収入額)に計上されるものですが、損金(必要経費)の方が多ければ課税対象額は発生しないので、課税対象とはなりません。

・持続化給付金は、原則として、他の給付金や協力金との併給は可能になっています。詳細については自治体などに確認することをおススメします。

持続化給付金事業 コールセンターの連絡先は以下の通りです。

直通番号は0120-115-570IP電話専用回線は03-6831-0613、です。

受付時間は830分から1900分までで、5月・6月は毎日、7月から12月は土曜日を除く毎日、となっています。

(2)小学校休業等対応支援金

小学校休業等対応支援金とは、新型コロナウイルスの感染拡大防止策として小学校等が臨時休業した場合などに、その小学校に通学している児童を世話するために仕事をすることができない、個人で仕事をしている子育て世代をサポートするための支援金です。

支援内容は、令和2227日から630日までの期間で就業できなかった日について、日額4,100円を支給します。申請期間は令和2930日まで、となっています。

小学校等休業対応支援金の対象者は以下のようになっています(給付の要件)。

  • 保護者(親権者、未成年後見者、その他の者(祖父母、養親、など)であって、実際に子供を監護している人(一時的に子供の世話をしている親戚なども含む)
  • 上記対象期間中に、新型コロナウイルス感染症対策としてガイドラインに基づく休校を実施した学校に通学している子供、②新型コロナウイルスに罹患して学校を休むことが適切であると認められる子供、の世話をする人
  • 小学校の臨時休校の前に以下のような業務委託契約を締結していること
    ・契約者本人が個人で契約に基づいた業務を行う
    ・臨時休校の開始日前に業務委託契約を締結していること
    ・契約内容として、業務遂行スタイル、業務遂行の場所・日時、などについて発注者から指示を受けていたこと
    ・業務の遂行に必要な日数や時間などを計算基礎とする報酬体系であること
  • 小学校の臨時休校期間に子供を世話するために業務委託契約に基づいた業務を遂行することができなかったこと(ただし、そもそも春休みなどの休校期間ではないこと)

申請手続の流れは、以下の通りです。

手続

備考

小学校休業等対応支援金の支給要領に目を通す

小学校休業等対応支援金の支給要領(https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000619538.pdf

②証拠書類を収集する

【申請者全員が必要】

・子供が記載されている住民票の原本

・子供が通学している小学校等の臨時休業期間を証明する書類の写し

・発注者と臨時休校措置前に結んだ契約等の写し、メー

ル等で行った契約のやりとり(申出と承諾)の写し

・キャッシュカードなど、口座番号が確認可能な書類の写し

【コロナ感染者の世話をした人】

・コロナ感染した子供が世話をされた日が把握できる書類(学校等からの通知や連絡帳、など)の写し

③申請書に記入

・申請書の記入例等(https://www.mhlw.go.jp/content/000639614.pdf

・申請書
様式第1号①(支給申請書)
https://www.mhlw.go.jp/content/000645085.xls
様式第1号②(様式第1号 詳細)
https://www.mhlw.go.jp/content/000642474.xls
様式第2号(有給休暇取得確認書)
https://www.mhlw.go.jp/content/000639609.docx

④「学校等休業助成金・支援金受付センター」に申請書

と証拠書類を送付

⑤学校等休業助成金・支援金受付センター(厚生労働省委託業者)で申請書と証拠書類を受付・確認

・申請書と証拠書類の受付

・申請書の記載漏れの有無を確認

・証拠書類の添付漏れの有無を確認

⑥厚生労働省により審査・支給

・申請書と証拠書類に基づいて支給要件などを審査

・支援金の支給

小学校休業等対応支援金については、以下のような点に留意してください。

・労働者を雇用している事業主には「雇用調整助成金」(参照URLhttps://keiei-kaizen.net/corona-employment-grant/)や「小学校休業等対応助成金」(後述)が設けてあるため、小学校休業等対応支援金は個人で仕事をしている人(業務委託契約など)が対象になります。

・これまで個人事業主などに対してはこのような制度は設けられていなかったので、これだけ働き方改革の旗を振ってきた政府からすれば当然あるべき制度だとは思われますが、日額4,100円の支給というのはあまりにも低額で実態を反映していない、という批判があります。

小学校休業等対応支援金に関する、支給要件、申請手続、などの問い合わせは、

学校等休業助成金・支援金等相談コールセンター

(受付時間は9:00から2100まで、含む土日・祝日)0120603999

となっています。

(3)IT導入補助金(特別枠)

これまで導入されていたIT導入補助金の通常枠(A類型、B類型)に加えて、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている企業に向けて新たに特別枠(C類型)が設けられました。特別枠(C類型)は通常枠(A類型、B類型)に比べると優遇措置がありますが、通常枠(A類型、B類型)と併用することは不可となっています。

特別枠(C類型)の補助額は30万円から450万円、補助率は2/3以内(ちなみに通常枠(A類型、B類型)の補助率は1/2)、となっています。補助の対象額は45万円以上の、事務局に登録されたITツールへの投資です。

また、特別枠(C類型)では対象となるITツールの範囲が拡大しており、特別枠(C類型)のみに認められている補助対象が、PCやタブレットなどのハードウェアに関する1年分のレンタル導入費用です。

それでは、具体的にどのようなITツールが補助対象になっているのか、以下の通り説明します。

  • 下表の「ソフトウェア(業務プロセス・業務環境)」から1つ以上のITツールが選択されており、「ソフトウェア」と「役務」からは必要に応じて選択(必須とはせず)。「ソフトウェア(業務プロセス・業務環境)」顧客対応・販売支援、決済・債権債務・資金回収管理、調達・供給・在庫・物流、業務固有プロセス、会計・財務・資産・経営、総務・人事・給与・労務・教育訓練・テレワーク基盤
    「ソフトウェア」自動化・分析ツール、汎用ツール、機能拡張、データ連携ツール、セキュリティ
    「役務」導入コンサルティング、導入設定・マニュアル作成、導入研修、保守サポート、ハードウェアレンタル
  • 申請するITツールの1/6以上の経費が以下のどれかに該当すること
    ・サプライチェーンが毀損された場合への対応

   ・非対面型のビジネスモデルへの転換対応

   ・テレワーク型ビジネスへの環境整備

IT導入補助金(特別枠)の申請手続は以下の通りです。

手続

備考

事業準備

IT導入支援事業者に対する問い合わせや相談

gBizIDプライムの取得

②交付申請

ITツール選定、導入ITツールの商談、見積もり依頼、など

・申請マイページ招待

・申請マイページ作成

・交付申請の作成

・交付申請の提出

・交付決定

③事業実施

ITツール契約、導入、代金の支払い

・事業実績報告の作成

・事業実績報告の提出

・補助金確定の通知、補助金の交付

④補助金交付後

ITツール導入後のアフターフォロー

・事業実施効果報告の作成と代理申請

gBizIDプライム

gBizIDとは省庁への電子申請に使用されるアカウントのことで、申請先の種類に応じて「gBizIDエントリー」と「gBizIDプライム」の2種類のアカウントがあります。

IT導入補助金(特別枠)に関しては以下のような点に注意してください。

・申請期間は2020511日から202012月下旬まで、事業実施期間は補助金交付決定から半年程度(詳細は追って公表)、となっています。

・申請回数は、中小企業・小規模事業者等あたり1申請のみとします。

・補助金交付の決定前に、契約・納品・発注・支払い、を行った申請の場合には補助金を受け取ることができません。

今後テレワークの動きが加速することが予想されます。テレワークの概要と導入に際して注意することを徹底解説しますの記事をご覧ください。

2.その他助成金

(1)雇用調整助成金

従来から業績不振の事業主に対する助成金制度として「雇用調整助成金」制度が利用されてきましたが、今般の新型コロナウイル感染症の拡大を受けて、大幅に仕組を改善して新たに特例制度を設けました。

(2)小学校等休業対応助成金

1.給付金や支援金について(2)小学校等休業対応補助金は、個人事業主などを対象にした補助金制度でしたが、小学校等休業対応助成金は子供が学校が休校になることで子供の世話をするために会社を休まなければならなくなった従業員が発生している場合に事業主に対する支援を行うための制度です。

一般的には、会社を休むことで所得が減少したり、場合によっては会社を辞めざるを得ないケースが発生したり、することが考えられます。しかし、従業員に給与を保証して休暇を取得させた場合には、小学校等休業対応助成金の支給対象となります。つまり、「働き続けること」に対するセーフティ・ネットとしての機能が期待されているのです。

小学校等休業対応助成金の支給対象者は以下のようになっています。

  • 令和2年2月27日~6月30日の期間に、保護者として下記の①あるいは②の子供の世話をすることが必要となった労働者に対して、有給(賃金は全額を支給とする)休暇(除く、労働基準法上の年次有給休暇)を取得させた事業主

新型コロナウイルス感染症対策としてガイドラインに基づく休校を実施した学校に通学している子供

②新型コロナウイルスに罹患して学校を休むことが適切であると認められる子供

助成内容は、有給休暇を取得した対象となる労働者に支払った賃金相当額×1010100%)を助成します。具体的には、対象労働者1人あたり、対象労働者の日額に換算した賃金額(対象労働者それぞれの通常の賃金を日額に換算したもの)×有給休暇の日数、で計算した合計額を支給金額とします(ただし、8,330円を上限とします)。

小学校等休業対応助成金の申請手続は以下の通りです。

手続

備考

小学校休業等対応助成金のリーフレットに目を通す

小学校休業等対応助成金のリーフレット(https://www.mhlw.go.jp/content/000622469.pdf

②必要書類の収集

・対象となる従業員の休暇に関してきちんと賃金が支払われていることが確認できる書類(休業前の月及び休業期間中の給与明細、賃金台帳、など)

・助成金の振込先口座がわかる書類(銀行通帳の最初のページの写し、など)

・小学校などが休校したことが確認できる書類(小学校などの学校便りや電子メール、学校HPの連絡欄、連絡帳、など)

③支給申請書に記入

・申請書の様式は、厚生労働省のホームページを参照してください。

・支給申請書(第1号①②、第2号、第3号)は、企業オリジナルの様式で申請することも可能です(ただし、必要な項目が漏れなく、正確認記載されていなければなりません)

・有給休暇を取得した対象となる従業員が雇用保険に加入している場合は、「雇用保険被保険者分」と右上に記載してある青色の支給申請書で申請します

・有給休暇を取得した対象となる従業員が雇用保険に加入していない場合は、「雇用保険被保険者以外」と右上に記載してあるピンク色の支給申請書で申請します。

④「学校等休業助成金・支援金受付センター」に申請書

と必要書類を送付

・簡易書留や特定記録などの申請の記録が残る方法での送付が望ましい、とされています。

⑤学校等休業助成金・支援金受付センター(厚生労働省委託業者)で申請書と必要書類を受付・確認

・申請書と必要書類の受付

・申請書の記載漏れの有無を確認

・必要書類の添付漏れの有無を確認

⑥厚生労働省により審査・支給

・申請書と必要書類に基づいて支給要件などを審査

・支援金の支給

小学校等休業対応助成金に関する留意点は以下の通りです。

・小学校等休業対応助成金の申請期限は2020月30です。

・小学校等休業対応助成金は小学校等休業対応補助金と異なり、主に会社勤めをしている人が対象であり、助成金の受取人は事業主となっています。つまり、間接的に労働者に対する助成という仕組みになっています。

・雇用調整助成金と同様に助成金額が低額で使い勝手が悪いという批判が多いことから、雇用調整助成金とともに受給金額のアップが検討されているようです(2020510日時点)。

(3)持続化補助金(特別枠)

持続化補助金(特別枠)とは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた事業者を対象として、4月中旬に急きょ設定された持続化補助金のことです。既にスタートしている持続化補助金(一般型)の募集とは異なるスケジュールで申請をすることになります。したがって、持続化補助金(一般型)とは同時並行で進行することに留意してください。

持続化補助金(特別枠)の補助率は補助対象経費の2/3以内で、補助金の使用目的が以下の場合は、持続化補助金の上限額が100万円まで増額されることになります。使用目的を全て以下の用途にする必要はありませんが、補助対象経費の1/6以上が、以下の要件を満たす必要があります。

・サプライチェーンが毀損された場合への対応

・非対面型のビジネスモデルへの転換対応

・テレワーク型ビジネスへの環境整備

持続化補助金(特別枠)の補助対象者は、商業・サービス業の場合は常時使用している従業員数が5名以下、その他の業種の場合は常時使用している従業員数が20名以下、の小規模事業者であれば利用が可能です。また、応募のスケジュールは、第1回の受付締切が2020515日(金)(郵送必着)、第2回の受付締切が202065日(金(郵送必着)、となっておりますが、第2回の受付締切以後も複数の締切回を設定する予定とのことなので、今後公表される締切日には注意しておきましょう。

持続化補助金(当別枠)の申請手続は以下の通りです。

手続

備考

「経営計画書」を作成

「経営計画書」の様式

(参考URLhttp://www.shokokai.or.jp/jizokuka_t/、様式2)

②経営計画書を商工会、あるいは商工会議所に提出して、「支援機関確認書」の発行を受ける

発行されるまでに時間がかかることが考えられますので、早めの発行依頼をしてください。

③補助金事務局に必要な書類を提出

【単独申請の場合の必要書類】

・小規模事業者持続化補助金事業に係る申

請書(原本1部)、「経営計画書」の様式

(参考URLhttp://www.shokokai.or.jp/jizokuka_t/、様式1)

・経営計画書(原本1部)

・支援機関確認書(原本1部)

・補助金交付申請書(原本1部、参考URLhttp://www.shokokai.or.jp/jizokuka_t/、様式4、審査結果で採択となった場合の申請書のみを正式に受領)

・電子媒体(CD-RUSBメモリなど1つ、なお、電子データは様式別にファイルを分割して、例えば、①様式1②様式2

③様式4、のように、それぞれ名前を付して保存してください。

電子媒体に保存されているデータに基づいて採択審査を実施しますので、電子媒体の送付がない場合には、採択審査をすることができません)

【法人の場合】

上記の必要資料に加えて、

・貸借対照表および損益計算書(直近1期分の写し1部、損益計算書がない場合には、確定申告書(表紙(受付印のある用紙)および別表4(所得の簡易計算))

④補助金審査員審査

・採択審査は非公開で提出資料(含む、電子データ)により実施され、提案内容に関してのヒアリングは実施されませんので、不備や遺漏のないように注意してください。

・優秀な経営計画書から順番に採択されます。

⑤採択通知が到着

⑥補助事業に記載した事業に着手

⑦補助事業の完了

⑧実績報告書の提出

・補助対象の経費となる支出に関する証拠書類をコピー(A4サイズ)する。

・提出の際に必要な証拠書類(参照URLhttps://h3007.jizokukahojokin.info/3007jisseki/3007file.html)をご参照してください。

・コピーした書類を提出が必要な書類ページの並び順に合わせて並び替えます。並び替えの際には、各書類の記載内容を確認してください。

・実績報告書(参考URL

https://h3007.jizokukahojokin.info/3007jisseki/pdf//3007y8.pdf

を作成して、支出内訳書(参照URL

https://h3007.jizokukahojokin.info/3007jisseki/pdf//3007y8b3.pdf

も作成する。

・そのうえで、報告書と補助対象の経費支出にかかる証拠書類を合せて、補助金事務局に送付します。

⑨書類の確認

⑩補助金額の確定通知

⑪補助金の請求、口座への入金

持続化補助金(特別枠)に関する留意点については以下の通りです。

・第1回目の応募締切日が202051日(金)となっていますが、2回目以降のスケジュールを検討しているところなので、応募期日の公表には留意しておく必要があります。

・前述した「持続化給付金」は、前年同月に比べて売上金額が50%以上も減った中小法人や個人事業者に対して、事業全般に広く使用することが可能な資金として、法人の場合は最大で200万円、個人事業者には最大で100万円を給付する制度で、補助金とは違って資金使途の確認は行っていませんが、「持続化補助金」は、商工業者を対象として、売上金額の減少には関係なく、小規模事業者(サービス、卸・小売業の場合は従業員が5人以下、製造業その他の場合は20人以下)販路開拓の取組支援を行う制度で特別枠は最大100万円、補助率2/3の補助金制度です。事業を実施した後で、資金使途の確認を義務付けており、適正な支出に関して補助を行う制度であり、別の制度となっています。

・商工会議所等(商工会、中央会)に所属する会員でなくても応募することは可能です。

・同一の事業者が同一の内容で、持続化補助金の制度と持続化補助金の制度以外の国の補助事業とを併用することは不可となっています。

3.融資・税金

助成金や補助金以外にも、コロナ感染症拡大対策として、融資や税金に関する経済対策も打ち出されています。それらの対策の中で主なものについて説明します。

(1)個人向け緊急小口資金(特例)

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、収入が減少したり失業等で生活が困窮したり、日常生活を維持することが困難になっている世帯に対する小口融資として、主に休業された人向けの緊急小口資金と、主に失業された人向けの総合支援資金が用意されています。どちらも窓口は、社会福祉協議会や労働金庫です。

緊急小口資金は、学校の休校や個人事業主の特例に相当する場合であれば20万円、その他の場合であれば月10万円、を上限金額として、貸付を行います。据置期間は1年で返済期限は2無利子で保証人不要、となっています。

一方で、総合支援資金は、2人以上の世帯であれば月20万円、単身世帯であれば月15万円、を上限金額として、貸付を行います。貸付期間は原則として3か月以内、償還期限は10年以内無利子・無担保、としています。なお、総合支援資金に関しては、原則として、自立相談支援事業などによる継続的な支援を受けることが要件となっています。さらに、償還時においても、いまだ所得減少が継続している住民税の非課税世帯による償還を免除することが可能、しています。

個人向け緊急小口資金(特例)は、低所得者向けに設けられていた従来の「緊急小口資金」の制度をコロナ対策として拡充したものです。コロナの影響で生活が困窮している人々に対して、本来は迅速に融資を実施することを目的としていましたが、現状では予想を大きく上回る人々が市区町村社会福祉協議会の窓口に殺到しており、事務手続きがパンク状態になっている場所もあるようです。

手続の流れは、各市区町村の社会福祉窓口に申込・相談をしてから、都道府県の社会福祉協議会が支給決定・送金をする、となっています。

(2)資金繰り支援の各種融資や税務対応

①日本政策金融公庫及び沖縄公庫による新型コロナウイルス感染症特別貸付

<融資対象>

新型コロナウイルス感染症の影響により、一時的に業況が悪化し、以下のa)またはb)のどちらかに該当する方

a) 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同時期と比べて5%以上減った方

b) 業歴3ヶ月以上11ヶ月未満の場合、または店舗増加や合併、業種転換など、売上増加に直結する設備投資や雇用等の拡大を行っている企業(含む、ベンチャー・スタートアップ企業)など、前年(前々年)同期と単純に比較できない場合等は、最近1ヶ月の売上高が、以下のいずれかと比較して5%以上減っている方

ⅰ. 過去3ヶ月(最近1ヶ月を含む。)の平均売上高

ⅱ. 令和元年12月の売上高

ⅲ. 令和元年10月から12までの売上高の平均額

<資金使途>

運転資金、設備資金

<担保>

無し

<貸付期間>

設備資金:20年以内、運転資金:15年以内

<うち、据置期間>

5年以内

<融資限度額(別枠)>

中小事業:3億円、国民事業:6,000万円

<金利>

当初3年間:基準金利▲0.9%、4年目以降:基準金利

中小事業1.11%→0.21%、国民事業1.36%→0.46

<利下げ限度額>

中小事業:1億円、国民事業:3,000万円

なお、金利は令和25月1日時点では、貸付期間5年、信用力や担保の有無にかかわらず一律とします。

②商工中金による危機対応融資

日本政策金融公庫及び沖縄公庫による新型コロナウイルス感染症特別貸付、とほぼ同様の内容となります。

③日本政策金融公庫及び沖縄公庫による新型コロナウイルス対策マル経融資

<融資対象>

直近1ヶ月の売上高が前年あるいは前々年の同時期と比べ手5%以上減少している小規模事業者

<資金使途>

運転資金、設備資金

<融資限度額>

別枠で1,000万円

<金利>

経営改善利率:1.21%(令和251日時点からり当初3年間、▲0.9%引下げ)

なお、金利引下げの限度額は、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、「生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付」および「新型コロナウイルス対策衛経」の金利引下げ」との合計で3,000万円まで、となっています。

④特別利子補給制度(実質無利子)

<適用対象>

日本政策金融公庫等の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、「新型コロナウイルス対策マル経融資」若しくは商工中金等による「危機対応融資」により借入を行った中小企業者のうち、以下の要件を満たす方

a) 個人事業主(事業性のあるフリーランスを含む小規模事業者に限定):要件なし

b) 小規模事業者(法人事業者) :売上高▲15%減少

c) 中小企業者(上記➀➁を除く事業者):売上高▲20%減少

<利子補給>

・期間:借入後当初3年間

・補給対象上限:(日本政策金融公庫等):中小事業は1億円、国民事業は3,000万円、商工中金の危機対応融資は1億円(なお、利子補給上限額は新規融資と公庫等の既往債務借換との合計金額)

⑤セーフティ・ネット保証4号・5号

<概要>

セーフティ・ネット保証4号は、幅広い業種で影響が生じている地域について、一般枠とは別枠(最大2.8億円)で借入債務の100%を保証(売上高が前年同月比▲20%以上減少等の場合)。

セーフティ・ネット保証5号は、特に重大な影響が生じている業種について、一般枠とは別枠(最大2.8億円、4号と同枠)で借入債務の80%を保証(売上高が前年同月比▲5%以上減少等の場合)。

⑥民間金融機関における実質無利子・無担保融資

<対象要件>

国が補助を行う都道府県等による制度融資において、セーフティ・ネット保証4号・5号、危機関連保証のいずれかを利用した場合に、以下の要件を満たせば、保証料・利子の減免を行います。

売上高▲5%

売上高▲15%

個人事業主

保証料ゼロ・金利ゼロ

小・中規模事業者

保証料1/2

保証料ゼロ・金利ゼロ

<融資上限額>

3,000万円

<補助期間>

保証料は全融資期間、利子補助は当初3年間

<融資期間>

10年以内(うち、据置期間は最大5年)

<担保>

無担保

<保証人>

代表者は一定要件(①法人・個人分離、②資産超過)を満たした場合は不要(代表者以外の連帯保証人は原則として不要)

<既往債務の借換>

信用保証付き既往債務も対象要件を満たせば、制度融資を活用した実質無利子融資への借換が可能。

⑦納税の猶予

2020月から納期限までの一定の期間(1か月以上)において、事業収入が減少(前年同期比概ね20%以上)→ 無担保+延滞税なしで、1年間納税猶予

・個別の事情がある場合は、原則、1年間猶予(状況に応じて更に1年間猶予される場合あり)

・猶予期間中の延滞税の全部又は一部が免除され、財産の差押えや換価(売却)が猶予されますが、税務署において所定の審査を実施します。

なお、地方税においても、国税と同様の措置を講じるよう、国から地方公共団体に要請しています。

不渡りの意味とは? 原因と影響について解説しますの記事もご覧ください。

 

<まとめ>

当初の想定以上に新型コロナ感染症拡大による経済的な影響は深刻となっており、これまでに説明したような様々な対策が打ち出されています。助成金、補助金、融資、税務措置、などについては、上記に説明した以外にも新たな措置が設けられる可能性もあります。どの経済対策においても申請手続きに多くの人々が集中している状況です。支援策が増えることにより申請方法なども複雑化しています。緊急事態には、情報をいち早く採取して判断し、迅速に行動することが必要です。不安になって動けなくなっているという方は、ご相談ください。